廊下にはまだガラスの破片がキラキラと光を返していた。先生達は慌ただしく走り回り、ゆうまは保健室の先生や他の生徒の手を借り保健室に運ばれて行った。校庭には救急車が止まっていた。
ゆうまが病院まで搬送された後、自習となって生徒達しかいない静かな教室の中みおの頭の中は予言でいっぱいだった。
みお;「ねえゆうまあれ偶然なのかな…」
みおが震える声で聞くと、ゆうまは唇を噛んで首を振った。
ゆうま;「偶然であんなピンポイントに当たるかよ…それにそいつ【しずく】が予言した10秒後にあの事故がおきたんだろ」
二人が黙り、教室には静かな空気が漂った。予言をした本人しずくはと言うとずっと席から窓を眺めていた。
みおは、全てを知っているであろうしずくに勇気を出して予言のことを聞いて見た。
みお;「しずくちゃん…さっきの何」
しずくはゆっくりとみおの方を向いた。黒目の瞳が不気味なほど揺らいでいた。
しずく;「ごめんなさい私は止められないんです自分の予言の力を」
みなととみおは息を呑むただの転校初日なのに、もうこの子の周りには普通の空気がなかった。
しずく;「前の学校でも私が予言を口にするたびに、みんな離れてしまいました。最後には【不幸を呼ぶ子】て呼ばれて…」
その言葉を聞いた瞬間、みおは胸の奥に小さな痛みを覚えた。この子は好きで予言してるんじゃないむしろ誰よりも恐れているんだと…
そんなことを考えていると、しずくが急にたをれた…そう予言の始まりだ
しずく;「明日の12;00分この教室の誰かが死にます」
予言を聞いた後、教室の空気は静まりかえったのであった。







