※パロディです
街の雑踏の中で、ふと目に留まった後ろ姿。
細身のシルエット、俺より少し低い身長と歩き方 、それにあの顔立ち。まるで時間が巻き戻ったように、俺の記憶が鮮明に蘇る。
💚「……翔太?」
思わず名前を呼ぶと、その人はゆっくり振り返った。
間違いない。初恋の人。
俺がずっと心に抱えたままの、大切な存在。
中学も高校も一緒だった。いつも隣にいた。
だけど、俺は行きたい大学があって、地元を離れ、別々の大学に行ってしまった。
告白もできないまま。
それからなかなか会えなくて。
ようやく、こうして再会できたのに。
💙「…え?」
だけど、翔太の瞳は驚きと戸惑いに揺れていた。
💙「……えっと、どなたですか?」
その一言に、時間が止まる。
心臓がひどく痛んだ。まるで胸を引き裂かれるように。
💚「俺だよ。覚えてない?」
💙「見たことはあるような……すみません」
翔太は申し訳なさそうに眉を寄せる。
その表情を見た瞬間、俺は確信した。
──翔太は、俺との記憶をすべて失っている。
何があったのか、どうしてこうなったのか。
聞きたいことは山ほどあったけど、それを投げかけるよりも先に、俺は笑ってみせた。
💚「急にすみません。じゃあ…初めましてですね」
翔太のいない日々に慣れたつもりだったのに。
忘れたはずの痛みが、また俺の心を締め付ける。
俺はまた翔太に恋をした。
コメント
5件
阿部ちゃん…それは辛いね…。
あべちゃん…🥹🥹