TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

忘却の青

一覧ページ

「忘却の青」のメインビジュアル

忘却の青

1 - 第1話-再会

♥

412

2025年03月31日

シェアするシェアする
報告する


※パロディです






街の雑踏の中で、ふと目に留まった後ろ姿。


細身のシルエット、俺より少し低い身長と歩き方 、それにあの顔立ち。まるで時間が巻き戻ったように、俺の記憶が鮮明に蘇る。


💚「……翔太?」


思わず名前を呼ぶと、その人はゆっくり振り返った。


間違いない。初恋の人。


俺がずっと心に抱えたままの、大切な存在。


中学も高校も一緒だった。いつも隣にいた。


だけど、俺は行きたい大学があって、地元を離れ、別々の大学に行ってしまった。

告白もできないまま。


それからなかなか会えなくて。


ようやく、こうして再会できたのに。


💙「…え?」


だけど、翔太の瞳は驚きと戸惑いに揺れていた。


💙「……えっと、どなたですか?」


その一言に、時間が止まる。


心臓がひどく痛んだ。まるで胸を引き裂かれるように。


💚「俺だよ。覚えてない?」


💙「見たことはあるような……すみません」


翔太は申し訳なさそうに眉を寄せる。

その表情を見た瞬間、俺は確信した。


──翔太は、俺との記憶をすべて失っている。


何があったのか、どうしてこうなったのか。

聞きたいことは山ほどあったけど、それを投げかけるよりも先に、俺は笑ってみせた。


💚「急にすみません。じゃあ…初めましてですね」


翔太のいない日々に慣れたつもりだったのに。


忘れたはずの痛みが、また俺の心を締め付ける。


俺はまた翔太に恋をした。










この作品はいかがでしたか?

412

コメント

5

ユーザー

阿部ちゃん…それは辛いね…。

ユーザー

あべちゃん…🥹🥹

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚