テラーノベル
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タイマーが「6」を刻む頃、太宰の意識を繋ぎ止めていた理性という名の堤防は完全に決壊していた
地下室を支配する静寂は中也の不在を鮮明に太宰へ突きつける
内側に埋め込まれた道具の振動はもはや皮膚の一部を支配するように馴染み、絶え間ない熱を脳髄へ送り込み続けていた
「……あ、中也……中也……っ」
朦朧とした意識の中で太宰は本能的に助けを求めた
だが部屋にいるのは自分一人だ
手首を拘束する枷は中也の執着を象徴するように重く冷たい
その時、太宰の指先が椅子に固定された枷の隙間で僅かに動いた
本来なら逃れるための動きであるはずが彼の指は無意識に衣服の上から自身の体へと這っていく
「……は、ぁ………っ」
自らの指で道具が暴れる下腹部をなぞる
中也に与えられた強制的な熱と自らの指先の愛撫が混ざり合った瞬間、太宰の背中に電流のような衝撃が走った
プライドもマフィアの幹部としての威厳も今はどうでもよかった
ただこの狂おしいほどの熱をどうにかしたい
中也の代わりに自分の手で自分を壊してしまいたい
そんな歪んだ欲望が太宰を支配する
「あ……っ…!………は、あ……っ……んっ……!」
太宰は自らの指を道具の震えに合わせるように動かし始めた
それは自慰と云うにはあまりに無様で狂気じみた自壊
枷に繋がれたまま不自由な姿勢で自らを弄るその姿はかつての知的な面影を微塵も感じさせない
モニターが無情な音を立てる
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「……っ、ふ、ふふ…っ……皆……ひどいな…」
太宰は涙に濡れた顔で歪んだ笑みを浮かべた
時間の追加はさらなる地獄の延長
だが今の太宰にとってはその絶望さえもが中也に繋がれている証拠のように思えていた
「…もっと…壊して……中也………」
太宰の指が激しく動き、内側の道具と呼応する
中也という名の毒に犯された太宰は暗闇の中で自らを蹂躙し、ただ一人不在の主人を求めて鳴き続けていた
書きにく……
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