テラーノベル
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女を殺した。
寒い冬、雪山で女の首を絞めて殺した。
うめき声と抵抗として引っ掻かれた手の傷跡。
ジタバタと暴れる足をナイフで刺すと、女は短く悲鳴をあげて目から涙を流した。引っこ抜くと血がドクドクと溢れ出し、白い雪を赤く汚した。
痛みで動きが遅くなった女の首を更に強く絞める。数秒もすれば女の抵抗は無くなり、先程までガリガリと皮膚を削っていた手は雪へと埋もれた。
そこでやっと息を吐き、今まで止めていたのだと気づく。冷たい空気を肺いっぱいに詰め込むと、思わず噎せた。ゴホゴホと咳をする度に白い息が辺りに広がる。再び呼吸を落ち着かせて、下を向くと虚ろな目がこちらを見ていた。そこで初めて、自分が人を殺したこと、所謂加害者になったことを自覚した。
ドッと疲れが波のように押し寄せて、目の前のそれを処理する気力なんて起きなかった。女の横に座り込み、抵抗も何もなくなったそれの足に再びナイフを刺し、上下左右に動かしてみる。ぐちゅ、ぐちゅり、ぐしゃ、と嫌な音をたてながら肉を抉る音が静かに木霊した。血が溢れていく様子をボーッと見つめる。
そうやっていると自然と体力が回復してきて、やっと目の前のそれを処理する気力が戻ってきた。女の服を破き、傷口に巻く。紅く染まった雪は別の雪で覆い隠しておく。女を絞め殺す前にその辺に放り投げたショベルを掴み、穴を作る。このくらいでいいだろうか。
適当に作った穴に女を入れて埋める。そこらへんの地面と大差ないように作られたそこに雪を取ってかける。周りと見比べてみれば、そこは元から何もなかったのも同然のようで、普通に溶け込んでいて、思わず口角が上がりフッ、と息を吐いた。
コメント
1件
うわ……これ、めっちゃ重いな。でもなんだろう、描写の生々しさと淡々とした語り口のギャップに引き込まれたわ。雪山の冷たさとか、ぐちゅぐちゅっていう嫌な音が耳に残る。♡♡♡た後に「処理」してる感覚がすごくリアルで……続きが気になるし、どうしてこの人がここに至ったのか知りたい。
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羽海汐遠
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