第3章「学園祭に潜む亡霊」その6
企画が通り、作業グループが決まり、着々と準備は進めていった。
最初先導していた古賀はチームの代表になり、自分の担当である衣装に関する指示を行う傍ら、他のグループの様子も見ている。
当然一人だと手が回らないため――準備を進めるための書類管理は修介がすることになった。
天城や他の脚本家志望の生徒も手伝ってくれるので、そこまで大変ではない。
最も懸念(けねん)すべきことは――もっと別なところにある。
「――は? まだこれしかできてねーの?」
準備が始まって一週間――冷房の効いた講堂に、古賀の低い声が響いた。
威圧的な声が気になって、修介は自分の作業を止めて声の方に視線を向けた。
「……」
古賀の視線の先にいるのは――むっとした顔をしている氷室と、彼と同じグループである小道具班の面々だ。
「……」
そこには、オロオロした岡島の姿もある。**************************
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