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ネオシティセンター。北部連合にある大都市、クリフシティで最も裕福なネイバーフッド。大企業のオフィスビルやコンドミニアム、ショッピングモールが立ち並ぶ夜は市内で最も裕福な人々が住むエリア。このネイバーフッドはこの都市を支配する富裕層のためのエリア。この地区にある名門校、イノウエアカデミーに僕は通っている。「それではテストを返却する。アッシュ・サイトウ。」
「はい。」
そう言って教師の元に向かう。当然満点だ。いつものこと。そして僕は席に戻る。この学校はとんでもない学費と市内最高の教育環境で知られる私立学校。申し訳程度に貧困層向けに奨学金を設立して救済しようとしてる、表向きは。この都市に住む金持ち共が何にカネを使ってるか、知ってるぞ。ハイテクドラッグ、セックス、派手なパーティー。金持ちバンザイだな。自分自身がそうだってことは理解しているが。父親はこの学校の理事だ。サイトウ。大企業サイトウグループの経営者。僕は彼の一人息子。といっても養子なのだが、次期経営者候補、というよりも次期経営者。少なくとも「父親」のお眼鏡に僕は叶ったらしい。従順でないことはそうでないかもしれないが。
授業が今日も終わる。退屈な時間だ。教師の話す内容はいつも聞き流す。頭の中ではいつも考えてるのはコードと崩壊した世界について、僕はあらゆる観点で天才だ、それはコーディングの面でもハッキングの面でも。この前はマリーナで実施されたドラッグの密輸の情報をトラッキングして司法当局に通報してやった。その過程で色々司法当局の汚い人間についての情報も得られたのは予想外の収入だったが、今日も僕の周りは平和だ、世界は薄汚れているが、だけど平和はあっと言う間に崩れることがある。
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