一目惚れをした。
『初めまして。今日からお願いします』
「これからよろしくな!」
叶わない恋だって。分かってた筈なのに。
あーバイトめんどくせぇ〜、まぁ金の為に行くんだけどさぁ。バックれたら店長に何されるか分かったもんじゃねぇしな…あんの凶暴BBAが!!!
バイトに行く道中で適当に缶ジュースを2本買って俺はとあるレストランに向かった。
雨「あ、華川さん、」
が「よ〜!れいれい〜!お疲れさぁん!」
雨「良い加減その呼び方やめません!?」
いや〜今日も接客頑張ってるなぁ♪それにしてもよく頑張ってるよアイツは、うんうん。前は人前に出るだけで顔面蒼白になって逃げ出してたのに…今や普通に注文を取れるまでになって…お兄さん感動だよ。
雨「着替えたら早くホール来てくださいよ!!人手が足りないんです!!」
が「んぇ〜めんどくさーーい」
キ「あら?随分遅い出勤ですことね?がーりくんっ❤️」
が「ひえっ…….えとぉ…店長?」
….これはヤバい予感☆アッレ?オカシイナ俺ただバイトに40分遅刻しただけで怒られるような事何もしてないのに(?)
が「アハハ☆いつものことじゃないですかテンチョー?だから許してくれてもぉ…..ね?」
キ「ん?❤️」
ガリちゃん人生終了のお知らせ☆
が「た…助けてれいr」
雨「うわぁっ!?」バッリィンガシャンッ
どうやら助けないといけないのは彼の方みたいだな。
キ「ちょっと雨零!?大丈夫!?ぴぇっ!!!」バタッベシャンッ
が「ちょっ!?投げんな!!??!?!??」
なーんか大変な事になってんなぁ(他人事)てかあの店長の野郎転ぶと同時に俺の事投げやがってクソが☆….このどさくさに紛れて逃げよう!!!さては俺天才では!?
よーしこの超ウルトラスーパーハイパージーニアスな案を早速実行しよう。いやー俺はなんて頭が良いんだ☆裏柄から外に出れば見つかることもないし!!!
が「そろーーり」
キ「逃さねぇよ♡」
が「ぎゃぁぁぁあああぁぁ!!!!!」
裏側を回ったのにも関わらず何故か真下に居た店長(キラリ)に足首を掴まれて、恐怖のあまり叫びをあげたガリ。その声が店内にこだましたのは言うまでもないだろう。
そしてその後ガリはしぶしぶシフトを終えて(勿論退勤時間は40分遅らされた)閉店間際で誰も居ない己の働き場で、今度は客として店内に居座っていた。
キ「はーいこちらご注文の『ミートソースパスタ〜店長の髪の毛を添えて〜』になります」
キ「そしてこちらが今回サービスでお付けさせていただく『今すぐ帰りやがれ下さいませと店長が愛情を込めて作ったデスレター(ここまてが商品名)』でございます」
キ「ごゆっくりお食べ(せずに今すぐにお帰り)下さいませ」
が「くっ…このシンプルでありながら殺意と憎悪が滲み出てくるこの一本の髪の毛のオーラ。見た目は変わらないのにどこか雑に感じるこの盛り付けはまるで今日の店長の俺に対する態度が出ているのか…凄い。凄いぞ!!!なぁれいれい!!!!!」
雨「俺に話を振らないで下さい」
そんな冷たい眼差しで見ないでよ、俺が悪かったからそんな今にも『めんどくせぇコイツ』とか『名前もマトモに呼べねぇのか』とか言い出しそうな目で見ないでよお願いだから、泣くぞ!?!?いくらメンタルツヨツヨな華川さんでも泣いちゃうんだぞ!?
キ「はっはははwwwwwお前嫌われてやんのぉ!!wwwww」
が「テメェぶち◯す」
キ「店長にテメェとか言っちゃダメなんだゾッ!❤️」
が「チッ(舌打ち)」
キ「いやーんガリくんこわーーい❤️」
なんだコイツくっそイラつくな。年齢殆ど変わらねぇ癖に(店長の年齢知らんけど)。隣にいる雨零をちょっとは見習えやこんなに大人しくて可愛いぞ。冷たい眼差しはちょっと怖いけど。
雨「いつまで子供みたいな真似してるつもりですか店長….それに毎回乗っかる華川さんも華川さんっすよ。あと嫌いなんて”まだ”言ってないっす。」
キ「もー雨零ちゃん困らせちゃダメでしょガリー!!!!」
が「はああぁぁあ???責任転嫁が過ぎんだろ!?料理出してきたのそっちじゃねぇか!?…え、ちょっとまって今まだっていっt」
キ「40分遅れてくるお前が悪いから安心しろ!!!!」
が「正論ヤメロヤ!!!!」
キ「勝者キラリ〜!!!!いぇーーい!!」
雨「(((呆)))」
雨「それじゃ俺帰りますね」
が「もう夜中だし俺ggg」
キ「雨零ちゃん!!!もう深夜だし送って行こうか!?最近不審者増えてるって言うでしょ!?学生を対象にしてるとかなんとか!!危ないよ!連れてくよ!!!???」
こんのクs店長俺の言葉切りやがって。ここは俺が「俺が送っていくよキリッ」できゅっんっ///てなるとこだろうが空気読めよこのKYが。むしろKYのKはキラリの略だろ。K(キラリ)Y(予定崩しやがって)だよ本当(?)
が「いやいや店長はまだミーティングが残ってるってさっき」
キ「そんな事どうでも良いんだよ!!(?)雨零ちゃんが誘拐されたらどうするんだこの低脳が!」
が「大丈夫だ俺が送ってくから!!」
キ「は?ダメに決まってんだろ貴様男ぞ?脳みそがチ◯コに付いてるような節操なしに雨零ちゃんを任せられる訳ねぇだろまずは去勢してこいこの低脳チ◯コが。祖◯ンの分際で((ボソッ」
が「俺の事なんだと思ってんだテメェ!?」
キ「だから店長の事をテメェって呼んjj」
が「黙れ!!??!?!?」
おまっ!?俺は普通だよばぁぁあぁか!!??むしろデカいし!!!デカいし!!デカいし!!!!!(3回目)嘘じゃないもんっ!!!???
雨「あ〜〜”“もう大丈夫だって!?てかまず俺も男だし!?学生って言っても大学生だし!!後今10時だから!!!深夜じゃないから!?!?」
キ「いや雨零ちゃんみたいな可愛い子が外歩いてたら大学生だろうが男だろうが時間帯問わず襲う奴がいるに決まってんじゃん!?」
雨「かわっ….可愛くねぇ!!!!!」
が「いや可愛いよ」
雨「は?」
その反応可愛いね(末期)
が「まぁ取り敢えずキラリ店長さん(笑)はミーティングに行ってらっしゃい♪」
雨「そ….そうです!!!早く行ってきてください!俺もう帰りますから!」
が「いやまぁ俺は俺が送っていくのに関しては勿論賛成だけどね?ほら、10時って深夜じゃんやっぱ。四捨五入すれば12時だし(?)」
キ「ほら雨零ちゃん見てみなよコイツとか特に不審者の代表例でしょ!?」
が「誰が昼夜性別年齢関係なく襲う節操無しだって!?!?!?!?ねぇれいれい!?」
雨「いやそれは味方してあげれませんけど。」
が「なんでぇ!?!?!?」
俺ってそんなチャラく見られてるの???酷くない!?…..俺は節操無しじゃないからな!?
雨「はぁ…ホントに大丈夫なのに。」
が「まぁまぁ。どっちにしても夜の道は危ないし。ね?1人より安全なのは確かだから」
なんだかんだで雨零の家まで着いて行くことになったけど(じゃんけんで決めた結果キラリが勝ったがミーティングに来いとの連絡が大量に来た為ガリが送る事になった)。…ていうかこれは合法的(?)に雨零の家を知るチャンスでは??
雨「ていうかガリさんの家もこちら側だったんですね。知りませんでした。」
が「まぁまずいつも遅上がりだしなぁ。俺。」
雨「….遅刻魔ですもんね。ガリさん」
が「あはは〜(目逸らし)」
反対側だよっ!!!(泣)だって雨零の家もうちょい近いと思ったんだもん!?30分も歩かされるなんて聞いてない!!!てかここ不気味過ぎない!?怖いんだけど!襲うとか以前に怖すぎて勃たないんだけど!?…良かったのか悪かったのか…情けねぇ…..。
数分後
雨「あ、俺の家もうそこです」
が「お。やっとか」
が「ギリギリまで送ってくy」
ガリは目の前の光景に言葉を失った。だって
雨「いや。そこ入り口なのでもう大丈夫ですよ。それではまた明日。」
が「….おう。また明日。」
タワマンに住んでるなんて思わないじゃん…..。え、あの子お金持ちだったの?マ?てっきり普通のマンションだと思ってたよ?てかこんなとこ住んでんのにあんなとこ(失礼)でバイトしてんの?え???てかバス通ってるのに歩き???(今更)…..金持ちの考える事は分からんわ。
が「…..帰ろ。」
己の生活との差を見せつけられた俺は泣きながら反対方向にある己の家に帰った。少し行けば家方向へのバスがあるが、そんな事には気付かずに1人冷たい風に当てられながら家へと帰っていった。あぁ、なんて悲しいんだ。
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