コンコン・・・・
「おまたせ!真希ちゃん!これ着て」
「ありがとう」
あたしはワンピースの上に晴美ちゃんの貸してくれたトレーナーを羽織って、リビングに出た
彼女はリビングに段ボール二箱分のベビー用品を用意していた服を調べる
「粉ミルクのメーカーから試供品、全部持って帰って!」
「そんな!いいの?」
晴美ちゃんは鼻をくしゃっとして不満を漏らす
「忌まわしい事に私は斗真も正美も母乳で育てたの溢れるほど出て来るのよ!体質なの、断乳してからも完全に母乳が止まるまで暫くかかったわ」
「羨ましいわ!」
「母乳なんか本当に大変よ!でも出て来るものしょうがないでしょう?優雅に粉ミルクを作って与えているお母さんが本当に羨ましいおしゃれな服も着れるし・・・私は当分胸に穴が開いている服ばかり着なきゃいけないわ・・・本当に子育てって大変よね」
さらに晴美ちゃんはふさわしい保育所や幼稚園を選ぶことを話題にした
「正美ちゃんの聖モリス幼稚園の制服可愛いね、赤いベレー帽」
「よく知ってるわね」
フフフ
「聖モリス幼稚園のママ友軍団さんはフードコートでも有名よ」
「正美の時は凄い倍率だったの!でもあたしはどうしても正美をあの幼稚園に入れたかったからお受験を一緒に頑張ったわ、でも康夫は私立幼稚園代が高いから下の斗真は保育園にやって働いてくれと言われたの!妊娠したからその話は流れちゃったんだけど・・・」
さらに晴美ちゃんは熱く語る
「良い教育を受けさせるのに早すぎることはないの!駅前の保育園の子共達の行儀の悪さったら!やっぱりお母さん達も働いているから、子供にまで躾は行き届いていないのよ、でも躾まで保育園の先生に求めるのも無理があるでしょう?」
「そうね・・・その点聖モリス幼稚園は子供達を見てて躾が行き届いてる感じがするわね」
「その通りよ!わかってくれて嬉しいわ、真希ちゃん!ぜひお勧めするわ」
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