東京都 都庁 対応本部
警視庁は指揮権を東京都都庁に移した。東京都はすぐさま都内全域に避難指示を発令し、都民の生命を優先した。
東京都 都庁
光岡(東京都知事)が対策本部の閣議室に入室する。
「で、あの化け物は?」
「はっ。現在、高速道路の路上を歩き、渋谷方面に向かって来ています……。」
「避難誘導の方は?」
「はっ。……渋谷区全域の避難誘導は完了いたしました。しかし、原宿、及び秋葉原の避難誘導はまだ……」
「了解した。」
都知事は椅子に着席する。それを見て、閣議室にいた全員が席に着席する。
「政府はどう動いている……?」
「はっ。現在、記者会見を行い国民全員に状況を説明しています。」
知事は腕を組む。
「自衛隊はどうなっている?」
「はっ。東京都から自衛隊に治安維持出動を命じました。現在、市ヶ谷から普通科連隊及び5機の攻撃ヘリが渋谷に向かって急行しています。」
報告に、知事を含め数人の政治家達は安否の表情を見せた。
「自衛隊が出るなら……ひとまず安心ですね……」
「進言いたします。」
その時、迷彩服をきた1人の男性が手を挙げる。彼は陸上自衛官である。
「普通科連隊、まもなく目標地点に到達いたします。再び、市街地に民間人等の避難遅れがないかの確認をお願いします。」
「渋谷区全域の民間人等の避難を確認しました。」
彼は報告を受けると、部下にそれを伝える。
「知事、それでは攻撃を開始します。」
「あぁ。始めてくれ。」
渋谷区方面 高速道路
陸上自衛隊 攻撃ヘリ連隊
「警察のヘリが撃墜されている。全機、目標とは十分に距離を取れ」
数機の攻撃ヘリは東京の街並みの上空を通過し、化け物の元へと向かう。
「全機。目標を補足。ホバリング体制に入れ!機関銃攻撃用意!」
攻撃ヘリは横に並び空中でホバリングする。化け物は立ち止まり攻撃ヘリを見ていた。
「攻撃用意……!」
隊員が操縦桿の引き金に指をかけたその時だった。
「射撃まて!射撃まて!」
攻撃ヘリ連隊の後方にいた偵察ヘリから通信が入る。
「目標生物の近くの軽自動車に女の子が取り残されている!」
「なんだと……!民間人の避難は完了したと報告を受けたはずだ!」
対策本部
「知事、化け物の近くの軽自動車に少女が取り残されています……!」
「なんだと……!?」
報告に、閣議室は騒然とする。
「知事……!どうなさいますか!」
「クッ……攻撃中止!現場に向かっている普通科連隊は少女救出を最優先せよ!」
その後、化け物は現場から姿を消し、向かって普通科連隊の部隊によって少女は無事に救出される事となった。
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