テラーノベル
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今朝は雪が積もっていた。
このあたりでは珍しいことだ。
外を見ると、近所の家の屋根や駐車場や木々の葉が真っ白になり、朝日で輝いている。
滅多に見られない、美しい光景。
ふと、電話が鳴った。
出てみると、今日は仕事はお休み。
この天候で仕事にならないそうだ。
電話を切ったあと、外に出て深呼吸。
冷たい、でも気持ちのいい空気が体を満たす。
そのまま、鳥居近くまで行くと、女神様が朝日を見ていた。
「あら、コマ、おはよう」
「おはようございます、女神様」
ぼくは女神様の隣へ行く。
鳥居から見る朝日は美しく、また、神社の前に広がる畑は雪で真っ白だった。
「まるで別世界ね」
女神様がうっとりと言った。
「長くここに住んでいるけど、滅多に見られない光景ね」
「えぇ、ぼくも初めて見ました」
すると、後ろから物音がした。
美子が起きてきたようだ。
「わぁ、きれい」
…起きたままパジャマで出てきた…
「ちょっ…ジャンバー着ておいで」
「靴下も履くのよ」
「あ、はーい」
美子は一旦中に戻ると厚着をして出てきた。
「雪がいっぱいだね、すごくきれい」
そう言ってぼくたちのところまで走って来た。
「きれいだけど寒いね」
そういうと美子はぼくと女神様の手を握った。
そのまま3人で、目の前の雪景色を眺めていた。
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