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一香さんと儀堂さんが席についたのを、ひと目で確認して、
静かに踵を返し、
…私と冬橋は横に並んで特別個室の廊下の壁側に、静かに佇んだ。
ーーそして、少しした他愛のない会話を終えた後。
長いテーブルの向かい側に広がる大きな鉄板で、合六さんが調理をする中
一香さんの声が室内に響く。
幸後「4月7日、イーネクスト銀行の二つの口座から合わせて…」
「1,490万が引き出されていました。」
合六「うちの商売の難しいところだ。」
合六さんは作業の手を止めぬまま、ゆっくりと言葉を紡ぎはじめた。
合六「当局の目を誤魔化すために複数の法人口座を資金移動させる。そうすると、
こっちも資金の流れが分かりづらくなってくる。」
「多少の金を出しても誰も気付かない…いやいや、うちの経理担当の目は誤魔化せない」
―― 会社の資金に無断で手をつける行為。
それは明らかな横領であり…
″裏切り者,,と見做す不当行為。
合六さんの手料理がテーブルに並ぶと、一人を除いた
幹部達は、なにごともないように淡々と料理を口に運んでいた。
合六「…安藤。」
「美味いもん食って幸せな気分で終わった方がいいだろ?」
安藤「違います!私は組織のお金なんかっ…」
安藤さんが言い訳を言い終える前に、
黒の手袋を嵌めた冬橋が、 持っていた棒を後頭部に強く振り下ろし、
安藤さんが机に倒れ込み、動かなくなったところで…
同じように黒手袋を嵌めた私が椅子から蹴り落とす。
霧矢が安藤さんの両腕を引っ張り、近くの個室・仕置き室へと運び込めば、
私と冬橋は大きな音を立てて処理をする。
…これが、
裏社会での…私たちの仕事だ。
유노