(花木side)
「今日の料理も美味しかったです」
「ありがとうございます」
店に残っていた最後のお客さんが、カウンター席から立ち上がった。
僕の開いた洋食屋『コスモス』は、都会の路地奥、隠れ家的な場所にある。
いつの間にか人づてに口コミが広がり、開店半年でそれなりにリピーターができてきた。リーズナブルな価格の本格的な洋食がウケたらしい。
自分の作ったものを美味しいと言ってもらえることは幸せだ。毎日忙しいけれど、お客さんの満足そうな顔でその疲労もふっ飛ぶ。
「あの……」
会計を終え送り出そうと店の扉を開いた時、お客さんは声を発した。
週に二、三度、決まった時間に食事にくる、背が小さく可愛らしい女性客だ。最初は同僚らしき人と来ていたが、最近は一人で来ていた。
「わ、私……以前から店長さんのこと……気になってて」
「……あぁ、そうなんですか?ありがとうございます」
「そ********************
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