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その時この美鈴の母親の家からすぐ逃げ帰ってもよかったのだが、花を残して帰りたくなかった


 

それで私は美鈴の母がいる息苦しい居間に戻った、美鈴の母はタバコをふかしながら、ワイドショーを見ていた




「美鈴さんのお母さん、私がここに来た事、あなたの娘さんには言わないで下さいます? 多分美鈴さんが体調が良くなったら、私にきっと連絡してくれると思いますので、その時まで待つ事にしますわ」



と言った



「おや、そうかい?考えなおしたのかね・・・物事は二度目の考えが一番良いって言うからね~」


とまた老婆はガマガエルの様にくっくっと笑った。


「そんなことかと思っていたよ。じゃあ、今日の事はあんたとあたしだけの秘密って訳だね。旦那さんにも知られた くない・・・そうだろう?」



汚くて・・・毒があって本当に爬虫類そっくり・・・・



私があの部屋を見た事をあの老婆は気づいたろうか



そう思うと私はヒヤリとした、この老婆が私のために、約束を守ってくれるという保証など、全くありはしないのだ。



そもそも娘からこの母は何か聞いているのかもしれない。恐らく全部その娘やっている事をこの母親は支持しているのだ




「それではこれで失礼します」




私がそう言うと老婆は私を玄関まで見送った

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