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監禁

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監禁

1 - 別れ話はちゃんと話し終わってから。

♥

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2025年04月03日

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実に束縛というものは面倒なものだ


『にゃあ銀時、わしら別れんがか?』

坂本が珍しくちゃんと名前を呼ぶ。少し前、船で話をしたいと言われ、坂本の言う通り船へ行った銀時だったがそこで坂本は別れ話を持ちかけた。

『はぁ?』

銀時は唖然としている。そりゃあそうだ、この前あった時までは仲良くしていたのに誰しも急に恋人が別れ話をしたら唖然とするだろう。

『ず、ずっと思ってたんじゃ…このまま銀時と付き合ってええんかなって。』

銀時は口が達者だが、こういう時に限って口は達者じゃなくなる。銀時は何でだよと坂本に問いただす。

『周りのみんなに言われて気づいたじゃが、お前《おまん》束縛が強いぜよ。わしは、昔から付き合ってたから気づかなかったけんどみんなに言われてハッとしたぜよ。体に痣だって出来ちゅーし…だから別れて欲しいぜよ。』

坂本は銀時の顔を見れないようだ、ずっと顔は下を向いている。

『はぁ?何言ってんだよお前!』

銀時は坂本の襟を掴み上げ、声を荒らげる。

『もう無理なんじゃ』

と坂本は言い、銀時の手を払い除け船を出ていってしまった。


『銀さん最近元気ないね。神楽ちゃん』

新八は神楽に言う。

『どうせ、喧嘩したネ、いい歳して情けないアル』

新八はそうだねと共感し、2人ともやれやれとしている。

そんなことをしていると銀時は着替え出かけに行った。


(くそ、なんで俺が辰馬と別れなければ行けねぇんだよ)

銀時はムカついていた、一方的に別れ話をされ、急に周りの人に言われ何て理由で別れさせられたのだから。

銀時がブラブラ歌舞伎町を歩いていると見覚えの有る茶髪のもじゃもじゃとした髪を見た。

もしやと、銀時は追い掛けた。

正体はやはり、元恋人坂本辰馬だった。

銀時は坂本を見た時何を思ったのだろうか。

彼がすぐ思ったのは、

””監禁““

だった。

思い立ったらすぐに行動するなんて性にあわない彼だが今は違う。すぐに家に帰り、かなり前銀時が不眠症になっていた時坂本が心配送ってきた睡眠薬を使うことにした。薬を粉末状にしハンカチに撒き、彼が油断している時に口元にハンカチを押し付けた。

『んッグ……』

坂本はすぐに吸い込み眠ってしまった。


起きるとそこは薄暗く、太陽も届かぬ様な場所だった。

腕や足には鎖、逃げることは出来ないようだ。

必死に眠る前の記憶を辿る。だが、思え出せない。

そんなことを考えているうち、誰かが近づいてくる音がした。

『だ、誰じゃ』

坂本は怯えた声で言う。

『んなに怯えるこたーねーだろ』

銀時が言う。坂本は声の正体が銀時だと気がついたようだ。

『何が目的じゃ』

と坂本は銀時に向けて放つ。彼の眼はいつもの様にグラサンを掛けていなく、綺麗な海の様な瞳をしている眼で、睨みつけてくる。

『目的?んなのねーよ』

銀時は掠れた笑いをする。



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