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「では始めよう」
黒崎理事長が静かに言う。
「模擬戦?」
陽葵が聞く。
「そうだ」
「三人で一つのチームとして戦う」
蓮が腕を組む。
「相手は?」
理事長はドームの奥を見る。
「彼らだ」
扉が開く。
そこに立っていたのは――
三人の訓練生。
一人は筋肉質の少年。
一人は背の高い少女。
一人は眼鏡の少年。
蓮が小さくつぶやく。
「上級クラスか」
凛の目が少し鋭くなる。
「強い」
陽葵だけがきょとんとしている。
「え、強いんですか?」
「強い」
蓮が即答。
「めちゃくちゃ」
「えええ!?」
理事長が言う。
「ルールは簡単」
・相手を戦闘不能にする
・降参させる
・フィールド外に出す
「どれかで勝利」
陽葵が小声で言う。
「えっと」
「私たち初チームですよね?」
「そう」
蓮が言う。
「つまり」
「ぶっつけ本番」
陽葵の顔が引きつる。
「開始」
その瞬間。
相手チームが動く。
筋肉の少年が地面を叩く。
ドゴン!!
地面が盛り上がる。
「土属性!」
凛が言う。
次の瞬間。
眼鏡の少年が叫ぶ。
「行け!」
空中に光の弾が現れる。
陽葵が叫ぶ。
「わああ!」
蓮が一瞬で動く。
「風」
ゴォッ!!
突風で光弾を弾く。
そのまま――
バチッ!!
雷が走る。
蓮が一瞬で距離を詰める。
「速っ!?」
陽葵が驚く。
しかし。
背の高い少女が手を上げる。
水の壁。
バシャッ!!
雷が防がれる。
凛が静かに言う。
「防御型」
「連携してる」
蓮が言う。
「陽葵!」
「前出ろ!」
「え!?」
「火使え!」
「わ、わかりました!」
陽葵は手を前に出す。
ドクン。
胸が熱くなる。
「……っ!」
炎が灯る。
ボッ!!
火柱が走る。
相手が一瞬ひるむ。
凛が言う。
「今」
氷が地面を走る。
シュウウウ!!
敵の足元が凍る。
「動き止めた」
蓮が笑う。
「ナイス」
そのまま――
雷。
ドォン!!
土の少年が吹き飛ぶ。
「一人!」
陽葵が叫ぶ。
でも。
次の瞬間。
水の少女が巨大な波を作る。
「危ない!」
凛が前に出る。
氷の壁。
バキィン!!
水が弾ける。
凛の足が少し震える。
「……重い」
陽葵がすぐ手を伸ばす。
「治癒!」
光が凛を包む。
凛が驚く。
「もう回復?」
陽葵が笑う。
「仲間ですから!」
蓮が言う。
「いい流れだ」
「一気に決める」
風が吹く。
蓮の体が一瞬で加速する。
「凛、凍らせろ!」
「了解」
氷が敵の足元を封じる。
「陽葵!」
「火!」
「はい!」
三人の力が重なる。
氷で止めて
風で加速して
雷と火で――
ドォォン!!
爆発。
静寂。
そして。
「……勝負あり」
理事長の声。
陽葵は座り込む。
「はああああ……」
蓮が言う。
「初チームにしては悪くない」
凛も言う。
「むしろ良い」
陽葵が笑う。
「やった!」
三人はまだ知らない。
このチームが――
学園で最も有名なチームになることを。