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「迷子にならないでねー」
母親がそういった。
川の綺麗なせせらぎが聞こえてくる。
それは今でも思い出せるほど綺麗だった。
少し歩いていくと僕と同じ11歳ぐらいの少女が立っていた。僕は気になり少し声をかけてみた
「君はこの近くに住んでるの?」
「そうだよ」
その子は笑顔で答えてくれた。その瞬間、僕は太陽を見るかのように彼女のことが明るく見えた。彼女の笑顔は誰よりも可愛かった。僕は初めての恋をした。
なぜだか僕にも分からない。その時僕の口から
「好きだ」
の一言が口からこぼれた
彼女は少しも動揺せず笑顔で
「私も好きだよ君のこと」
そう言った。日頃からそういうことを言っているのか、それとも本当に僕のことが好きなのか分からない。
だがその時の僕はそんなことを考えようとしてなかった。なぜなら『好き』という言葉が何よりも嬉しかったからだ。
「結婚できるようになったら僕達結婚しよう!」
叶うわけないのに僕はそんなことを言ってしまった。
だが彼女は嫌な顔をせず太陽よりも輝いていた笑顔で
「良いよ!約束ね」
そう応えてくれた。
この時、僕は人生で1番大きな『約束』をした。