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「おぉ…美人さんだね」「そうですね」

風呂に入れた二匹の猫はツヤツヤの毛に、白とクリーム色の猫だった。

「白は雌で…クリームは雄か…」

「そうみたいですね」

少し時を戻して…

チクタク…

チクタク…

博士にこの二匹を拾ったことを話した。

「そっか」

「博士どうしましょう」

「どうするも何もね」

にゃ~…まぁ~…

猫二匹は床において怪我をすると危ないので私が抱いている。別に暴れたりしていないので子猫にしては落ち着いている。

にゃ~…まぁ…

「博士…猫は凄いですね」

「そうだね。よく生きていたよね」

「それも遭難ですが…」

先程からこの二匹をみていると感じるこの不思議な気持ち…

「これが可愛いと…いう認識でしょうか」

「えっ!!」

つぶらな瞳に小さくて簡単にいなくなりそうなか弱い生き物。だが精一杯生きている生き物。そして、あったかいまだ生きていると分かる。

「可愛い…」

「マリーがそう認識したんならそうだよ」

「博士…」

「うん…」

「猫は可愛いですね」

「うん(´⁠・⁠ω⁠・⁠)⁠ ⁠」

「どういう表情ですか」

「別に~…」

「猫どうします」

「ここで飼うしかないよね~~」

「そうですね」

「外は危ないしね~~」

「そうですね」

「まぁ…柵越えて向こう側に行かなければ安全だね~~」

「猫のジャンプ力によります」

「う~~ん…」

にゃ~…まぁ~…

博士の視線は猫にいっているようでいっていない。

……………?

「博士なんですその顔は」

「私はこんな顔だよ」

「なんか…(⁠‘⁠~⁠`⁠;⁠)⁠こんな絵文字みたいですよ」

「そお~~…」

何か不満でもあるのだろうか。博士のこの顔は、嫌ではないけどなんかむぅとする時に出る顔だ。対処法はよくわからん。

「何か不満でもあるなら言ってください」

「別にないよ~~」

語尾にも~が二つついてる。

「ないならいいです」

「えっ~~」

「何か言いたいことがあるんですか」

「…無いわけでもなく」

「あるんですか」

「有るわけでもなく」

どっち…

「じゃあ、無いということで」

「えっ…とそういうわけでもなくて」

指をツンツンしながら言っている。昔、漫画で見た恋する乙女のような行動をしている。正直なぜそんな行動をするのか意味がわからない。…めんどくせぇ

「なんですか」

「いや~えっと…」

「…めんどくせぇ」

「マリーさん聞こえてますよ」

「言うなら言ってください。言わないと伝わりませんよ」

「はい…言います」

「はい。聞きます」

にゃ~…まぁ~…

「…嫉妬した」

「嫉妬ですか…」

「…嫉妬知っている?」

「はい一応は…『嫉妬』とは、自分よりすぐれたものをうらやんだりねたんだりする気持。 やきもち。 ねたみ。 また、自分の愛する者の心が他に向くのをうらみ憎むことです」

「うん…」

「私は『嫉妬』という言葉は知っていてもどんな感情かはわかりません」

「きっとわかるよ」

「ロボットには難しいですよ」

「それは…どうだろうね」

「それに博士がなぜ『嫉妬』をしているのかがわかりません」

「いや…なんでだろうね」

「わからないのですか」

「分かりにくいものだよ」

「分からないと対処できません」

「う~ん…」

「博士は…誰にそう感じたのですか」

「にゃんこ…かな」

「猫にですか」

猫のどこに『嫉妬』するのだろう。猫は自由気ままな生き物だとデータにはある。自由気ままな所は博士に似ていると思うが…

「博士は猫のどこに嫉妬しているのですか」

「マリーのことで…」

「私ですか…猫のことで…」

?????

尚更意味がわからない。

私が関わって猫に嫉妬している。

?????

「よくわかりません」

「うん…」

「博士…」

「にゃんこが居たら…マリーの事を独占できなくなるんじゃないかな~って思って…」

「…意味がわかりません」

?????

私を独占できなくなる?

今まで独占していたのか?

なぜ、そうなる?

「だってさ…マリー猫が好きでしょ」

「はい、好きになりました」

「マリーとにゃんこ…最初は可愛い同士の戯れが見れて興奮したけどさ…」

「興奮しないでください」

「可愛い同士の戯れだよ。写真に収めたいし、なでなでしたいし~癒しの塊だよ!!」

「…そうですか」

「あとマリーの猫耳姿も見たいし~」

博士が興奮気味に言っている。開発物を見せていた時より興奮している。

「気持ち悪いですよ」

「えぇ~可愛いから仕方がない」

「……………」

じー

「引かないでよ」

「……………」

「私は真面目だよ…後で猫耳着けてよ」

「……………お断りします」

「ちえっ…」

博士の趣味に巻き込まないでほしい。猫耳姿の何がよくて…何に興奮するのだろうか。…そんなの背筋が寒くなるだけ

「博士…」

ギクッ…

としたと思えば

「…それにさマリーの初めての可愛い取られちゃっし~」

萎れたような顔をして言っている。

「そんな理由ですか」

「…私には大事な理由です」

今度はむぅ…として言っている。表情がコロコロと変わっている。

確かに、今まで博士に可愛いとは言ってこなかった。でも…博士への可愛いと猫への可愛いは違う気がする。

「博士のこと可愛いとはっきりと思ったことがありませんので」

「えっ…」

「可愛いとは癒しの存在を指すのですよね」

「まぁ…そうだね?」

「なら…尚更違います」

「私じゃ癒されない!!」

「癒されません」

博士はショックのあまり、泣きそうな顔をして机に突っ伏している。慰めの言葉一つかけてやるべきだが…

でも…間違ったことは言っていない。博士は私にとっては癒しではなく…

「私にとっての博士は尊敬…ですかね」

「えっ…」

「正直に言うと尊敬すべき所は一切ありませんが、生き方として尊敬はしているのでカッコいいに分類するかと…」

人として、ここまで生きることと感情や思いの大切さを教えてくれた博士にはカッコいいの方が良い。そう思ったが…

「マリー…」

「どうかしました…」

博士は…照れてるような泣きそうな顔をしている。普段なら喜びそうなことなのに…

「尊敬か…嬉しい」

「そうですか」

なら、どうして素直に笑顔ではなく泣きそうなのか…

「…カッコいい生き方ね」

「違いましたか…」

「違うと思うけど…まさかそう思っているとは思わなくて」

「そうですか」

博士は何を思っているのだろう。

博士は背を向けたと思ったが、すぐに前を向いた。

「さて、天才博士が仕方がなく仕方がなく猫を飼う許可をやろう」

「上から目線ですね」

「私のことも可愛いと思わせるからね」

「思えるといいですね」

「私にも構ってよ」

「めんどくさいです」

そんな会話をしながら猫二匹を連れて家に戻った。博士はやはり、笑っている方が良い。その表情が素敵だ。

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