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オークキングとの戦闘は過激を増していった。

戦い方としてはレイブンが一対一で闘い、俺が援護、妨害を含めて隙を見つけ次第攻撃をする。

たが、俺とレイブンは攻めきれない。それどころかオークキングは余裕の表情すらしている。

遊んでいる、そんな考えすら浮かんでくる。


『フン』

「く!」


オークキングは笑いながらもレイブンに向かって斧で上から切り落とす。

それに対してレイブンは最小限の動きで剣で逸らして避ける。


「この!」

「は!」

『チョコマカト邪魔ダナ!』


レイブンはすぐに反撃し、それに合わせて俺も『身体強化』を発動させて斬りかかる。

しかし、ダメージはさほど与えられない。

与えたところですぐに回復をしてしまう。

オークキングには自己回復が備わっていた。

そのため、倒すには一気にダメージを与えなくてはならない。

その方法はレイブンの最大火力魔法「エレメントバース」のみなのだが、魔法を使うには六秒準備が必要で使おうとしても潰しにかかってくる。

オークキングとの戦闘、時間にして十分ほど時間が経つが、レイブンの体力は削られ、俺の魔力量もただただ、減っていくだけでジリ貧であった。


『コノ!』

「アルト!」


オークキングは俺の存在に苛ついたのだろう。

ずっとレイブンと対峙していたが、ターゲットを俺に変えて切り掛かってきた。

俺はすぐに『見切り』を発動。

同タイミングで『バレット』で魔力の塊を五つ生成。

避けると同時にオークキングの目を狙って放つ。


『グ!』


同時に放った魔力の塊はオークキングの目にあたり視界を奪うことができた。


「はぁぁ!」


その隙を見逃すレイブンではない。

オークキングが目を押さえた瞬間を狙い叫びながら斬りかかる。


『グギ……クソガ!!』

「うわぁ!」


レイブンの一撃でオークキングに初めてダメージらしいダメージが入ったことに怒りを感じたのか、叫びながらレイブンを殴り飛ばした。

レイブンは剣で直撃は避けたものの、後方へ飛ばされた。

俺はすぐにレイブンの元へ向かい、オークキングを警戒しつつも、安否の確認をする。


「無事か?」

「はぁ……はぁ…大丈夫だ」


俺の質問に対して、レイブンはそう返事する。

しかし、相当疲労が溜まっている。

今のオークキングとの攻防は七割ほどレイブンが担当している。

理由は俺が対峙できるほどの実力がない為。

それに加えてオークキングが手を抜いているため、互角にやりあえている状況だ。

このままではジリ貧だ。

……使うべきか?

俺には魔神対策のための秘策がある。だが、それには大きなリスクが伴うため、こんな場面で使いたくない。

俺の魔力量が残り約六割。使うしかないのか?


『モウイイ』


オークキングは何か諦めたような、どうでもいいのか、そんなことを言ってきた。


『モウ十分ダ』

「何を言って……」


オークキングはそう言いながら斧を地面に刺して、右手の掌を俺とレイブンに向けてきた。

このモーションは!


『終リダ』


オークキングはそう言いながら手から魔法を発動しようとする。

瞬間、レイブンは魔法の準備をし始める。


「アルト!」

『何ヲ無駄ナコトヲ。コレダカラ下等生物ハ……』


オークキングは呆れながらもそう話し始めて魔法準備をする。

レイブンは俺の名前を呼びながら視線を向けてくる。

わかっているよレイブン。

お前は急いで魔法を完成させろ。

俺はそう意味を込めてレイブンとお互いにアイコンタクトし、魔法準備を始める。

俺は目に魔力を集め、眉間の先にライフル状の弾丸を生成する。



オークキングは面倒臭くなり魔法で一気に消す気だろう。

見た感じ魔法発動まで後、三秒ほど。


これで俺たちの勝ち筋が見えた。

どうやら勝利の女神はこちらを味方したらしい。


オークキング……俺たちを舐めたこと、自分が誤った選択をしたこと、後悔させてやるよ。


見せてやるよ……俺の奥の手。

俺モブじゃん……〜ギャルゲの世界に転生した俺は超不遇当て馬ヒロイン救済のため、奮闘する〜

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