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第18話 3年目の約束
次のイベントの日。
朝から空を見上げるたびに不安になっていた。
天気予報は雨。
しかもイベントは屋外開催の予定だった。
中止になったらどうしよう。
何度もスマホを確認する。
開催情報が更新されるたびにドキドキしていた。
この日はどうしても行きたかった。
理由はライブだけじゃない。
時間をかけて作ったパネルを持って行く予定だったからだ。
「初めましてしてから2年が経ちました」
そんな言葉を入れたパネル。
初めて会った日。
そして、また会いに行こうと思えた今。
その両方を形に残したかった。
だからこそ開催が決まった時は本当に嬉しかった。
雨の中で準備するのは大変だったと思う。
それでもイベントを開催してくれたことがありがたかった。
会える。
そのことが何より嬉しかった。
そしてこの日は、以前も参加したことがある男性二人組アーティストの主催イベントだった。
ライブが始まる。
会場は思っていた以上に狭かった。
その分、ステージとの距離が近い。
近い。
とにかく近い。
目線が来るたびに嬉しくなる。
気のせいかもしれない。
それでも何度も目が合った気がした。
ライブだけでも十分幸せだった。
だけど、この日の嬉しいことはまだ終わらなかった。
ライブ後の特典会。
完成したパネルを持って写真を撮った。
そして隼也くんとの会話。
パネルを見ると少し笑いながら言った。
「ちゃんと来てくれるようになったの最近だよね?」
確かにその通りだった。
初めて会ったのは2年前。
だけど本格的に会いに来るようになったのは最近だ。
すると隼也くんは続けて言った。
「また会いたいって思ってくれてありがとう!」
そして、
「3年目もよろしくね。」
その言葉が本当に嬉しかった。
2年前の出会いも。
最近の思い出も。
全部を受け止めてもらえたような気がした。
次に秀行くんのところへ行く。
すると開口一番、
「おかえりなさい。」
そう言ってくれた。
たった一言だった。
だけど不思議と心が温かくなった。
帰ってこられる場所がある。
そんな気持ちになれた。
さらにこの日は嬉しい出来事がもう一つあった。
主催していた男性二人組アーティストの特典ガチャを回したのだ。
せっかくだし挑戦してみよう。
そんな気持ちだった。
結果は予想外だった。
一回目。
当たり。
二回目。
まさかのまた当たり。
思わず驚いてしまった。
当たったのは2ショット写メ券とサイン券。
チェキケースの裏にサインを書いてもらった。
少しずつ増えていくサイン。
少しずつ増えていく思い出。
それを見ながら思った。
これからもっとたくさんのアーティストさんと出会ってみたい。
もっとたくさんの思い出を作りたい。
雨で始まった一日だった。
だけど帰る頃には、たくさんの笑顔と思い出でいっぱいになっていた。
会えたこと。
話せたこと。
嬉しい言葉をもらえたこと。
全部が大切な宝物になった。
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読んでいただきありがとうございます!
雨で開催がどうなるか分からず不安だった一日。
それでも無事に会うことができて、たくさんの嬉しい思い出ができました。
2年前の出会いが今も続いていることを改めて実感できた特別な一日でした。
第19話もお楽しみに!
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狸宮はじめ
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コメント
1件
雨の中の開催不安、分かるなあ…。でもそのぶん「おかえりなさい」の一言が沁みましたね。2年前の出会いから続く大切な関係が、たった数文字に詰まってる感じがして。パネルに込めた想いが隼也くんに伝わった瞬間、読んでるこっちもじんと来ました。次はどんな思い出が増えるのか、楽しみです!