雪だるまになってから3日目。
今日は珍しくオフの日だ。
でも、どこも暖房がついてるから俺は家で引きこもり状態。
💜「……ひま」
⛄️「好きな人に連絡したら?」
💜「無理だよ」
💜「あいつ今日舞台だし」
💜「千秋楽だから、大事な日なんだよ」
⛄️「見に行けば?」
💜「……見に行く…」
舞台劇場は機材などがあるため冷房がきいていてひんやりとしている。
連絡してみようか。
💜「電話してみようかなぁ」
⛄️「早く」
💜「……ほんとうるさいね」
💛《もしもし》
💜「あ…ひかる」
💜「急にごめん。今日舞台だよね」
💛《舞台…千秋楽だよ》
💜「うん。今日、見に行ってもいい?」
💛《まじ!?》
💛《来てよ。ふっかに見てもらいたい》
💜「じゃあ…夜だよね、見に行くね」
💛《うん。ありがとう。嬉しい》
💜「……また、後でね」
💛《うん。じゃあま》
⛄️「もう少し愛想良くできないわけ?」
💜「…だって、抑えておかないと爆発しそうになるから」
⛄️「抑えすぎ。電話も相手が言い終わる前に切っちゃうのほんとだめだよ」
⛄️「応援の言葉くらい言いなよ」
たしかに照の嬉しそうな反応と比べて俺の返事は冷たいような気もする。
でも、そんなこと照が気にするわけが無い。
ただのシンメだし、彼もそうとしか思っていない。
⛄️「ただの?」
⛄️「本当はそんなこと思ってないんでしょ」
💜「…照のこと大きい存在にしすぎると離れられなくなっちゃうから」
⛄️「ほんと、素直になればいいのに」
⛄️「いっそ爆発してみれば?」
💜「無理」
💜「もうどうでもいいし、死ぬんだから」
⛄️「ずっとそれ言ってるじゃん」
💜「もうこの世に未練はない!!」
💜「なんちゃってぇ」
⛄️「…はぁ」
⛄️「なら、最後くらい好きな人にアタックしちゃいなよ」
💜「気持ち悪がられたらそれこそ未練できちゃうじゃん」
⛄️「ああ言えばこう言うね。」
⛄️「疲れる」
💜「こっちも疲れる」
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照の舞台が終わった。
まあ感想といえば…来なければよかったなぁ、なんて。
…いやいやいやいや、さすがにそれはないよな。俺。
でも、キスシーンのようなものがあったんだから、そう思ってしまうのは当たり前…。
好きな人のキスシーンなんか誰が見たがるんだよ。
ただ、千秋楽ということもあって、照が凄く輝いて見えた。
⛄️「ちょっと酷くない?」
⛄️「大切なシンメの舞台なんだよ??」
⛄️「ほんと呆れるね」
本当にこの雪だるまは…。
なんで俺の心の中がわかるんだよ。
凄く厄介。
うるさいし。
⛄️「は?」
💜「…わかったから静かに話してくれない?」
💜「君の声周りにも聞こえるんだからさ」
雪だるまと話していると、電話が鳴った。
💜「あ…」
💛《もしもし、ふっか?》
照からの電話だった。
💜「ん?」
💜「あ、舞台お疲れ様。」
💜「良かったよ。めっちゃ」
💛《見に来てくれてありがとう。》
💛《それで、今どこ?》
💜「外にいるよ」
💛《え、楽屋来てくれないの??》
💜「あー…、来て欲しい?」
💛《えっと…みんな来てくれたからふっかも来るかなとか思っただけ》
少しだけ申し訳ない気持ちになった。
みんな照の楽屋に行ってるのはブログを見ていればわかる。
それなのに、俺は変な言い訳を作って行くことを辞めてしまったから。
……楽屋、行ってみるか。
💜「今から行くね」
💛《あっ、》
💜「……また途中で切っちゃった」
💜「まあいいか。今から会うんだし…」
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💛 side
💛「……はぁ…」
💛「なんでそんなに素っ気ないんだよ…」
俺のここ数年の悩み。
それは、ふっかの態度が冷たくなったこと。
俺に向かって笑うことが少なくなった。
…いや、ほぼない。
というか、メンバーみんなでいるときに話さなくなった。
前は、夫婦と呼ばれるほどにたくさん話していたし、くっついていたから。
ほかのメンバーとはよく笑っているのに。
なにかしてしまったのだろうか。
だとしても、ふっかは根に持つタイプではない。
だから不安になる。
そんなふっかにあんな態度をとられるようになってからもう何年も経っているものだから、殺したくなるくらい憎まれているのかとも思えてしまう。
もうふっかが俺の目の前で笑ってくれることはないのか。
他のやつに向けた可愛い笑顔しか見れないのは凄く悔しい。
昔はお互い必要不可欠な関係だった。
今は、俺の一方的な片想い。
恋愛対象にまで進展してしまったもんだから、もう止めることはできない。
止められるもんなら、こんな気持ち止めたい。
💜「よっ」
💛「あ、ふっか」
💛「来てくれてありがとう」
💜「ううん、こちらこそ」
💜「…暖房ついてる?」
💛「一応…あ」
💛「消した方がいいんだったっけ?」
💜「あ…いや、すぐ出るから大丈夫!!」
『すぐ出る』という少しの言葉にも反応してしまう。
💜「照、すごいかっこよかったよ!」
💜「また見に来たいなって思っちゃった」
💛「ほんと?」
💛「また来年があったら見に来てよ」
💜「絶対くるね」
💛「うん」
💛「……あ、」
💛「康二が風邪ひいてるらしいよ」
💜「え、そうなの?」
💜「珍しいね」
💛「ね、」
💛「早く元気になるといいね」
💜「……うん」
共演者「岩本さーん」
💛「はい」
共演者「下に夜食弁当あるので打ち上げも兼ねてみんなで食べましょう!!」
💛「あ…先に行っててください!!」
共演者「おっけーです!!」
そんなことよりふっかとの2人の時間が優先だ。
なんて考えていたのだけれど。
💜「じゃあ、俺帰るね」
💛「え?なんで」
💜「……?」
💜「ご飯誘われてんじゃん」
💜「それに、打ち上げって」
💛「ああ、いいよそれは」
💛「まだ話そうよ」
💜「……、」
少し俯きながら顔を赤くしているふっか。
…………………可愛い。
なんで照れたのか、なんて俺には分からないけど。
ただただ可愛い。
お願いだから、まだ帰らないで。
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💛「ごめんな。」
💛「忙しいのに打ち上げに参加してもらって」
💜「いやいや…こっちがごめんねだよ」
💜「大事な打ち上げに関係ない俺が…」
💛「ううん。俺が誘ったんだから」
💛「それに、共演者のみんなも楽しそうだったじゃん」
あれから、ふっかがどうしても帰るって言うからもう打ち上げに参加してもらった。
申し訳なく思ったけど、嬉しそうな顔をしていたから誘ってよかったと思う。
この時間が、ずっと続けばいいのに。
なんて思いも叶わず、もうふっかの家に着く。
遠回りしたのに、ふっかとの時間はこんなにも短く感じるものなんだ。
💛「今日はありがとうね」
💛「久しぶりにふっかと2人でいられて嬉しかった」
💜「……なにそれ、 笑」
💜「……………おれも。」
💜「じゃあ、ありがとう。またね」
そう言って、ふっかは車を降りて行った。
バックミラーを確認すると、車が見えなくなるまでずっとこっちを見ているふっかがいた。
なんでそんなに可愛いんだよ。
本当に。
やること全てがいちいち可愛い。
なにもしていなくても可愛いんだけど。
今日は、本当に幸せだった。
これをきっかけに、またあの関係に戻れたらいいな。
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💜 side
💛「久しぶりにふっかと2人でいられて嬉しかった」
その言葉が、頭の中で永遠に再生されている。
そんなことを言われると、離れたくなくなってしまう。
ダメだよ。
俺はもう死ぬんだから。
好きな人だからって俺の運命の人は照だと決まったことじゃないし、照の運命の人も俺じゃない。
これ以上近付いてはダメ。
期待しちゃ、ダメ。
——-❁ ❁ ❁——-
拗らせてますね…😆💟
1週間のカウントダウンとして1日ずつ書くので長くなっちゃいます😭🙏🏻🙏🏻
Day4までお待ちください︎✿
コメント
2件
最高です( ᷄ᾥ ᷅ )💜 続き楽しみ!ふっかさんすなおになればいいのに~