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#リゼロ
すず
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第74話『終戦宣言』
黒龍城。
正門前。
黒龍軍。
中華連合軍。
両軍合わせて六十万を超える兵士たちが、城壁を見上げていた。
誰も動かない。
誰も武器を振るわない。
ただ、王の言葉を待っていた。
やがて。
黒龍城の城壁に、一人の男が姿を現す。
第22代黒龍王。
黒司。
その左右には。
黒龍国総司令官・李丙。
第一王子・蒼龍。
四天王第一席・蒼厳。
そして、なおきり、じゃぱぱ、シヴァが並んでいた。
城下にざわめきが広がる。
「黒司陛下だ……。」
「陛下が出てこられた……。」
黒司は城壁の端まで歩き、眼下の兵士たちを見渡した。
そして、大きく息を吸う。
「黒龍国の兵たちよ!」
その声は戦場全体に響いた。
「そして、中華諸国の将兵たちよ!」
静寂。
黒司は続ける。
「私は、第22代黒龍王・黒司。」
「この戦の全責任は、私にある。」
黒龍軍の兵士たちが息を呑む。
「私は、黒龍国を守るために戦を始めた。」
「だが、その結果、多くの命を危険にさらした。」
「それは王として、私の責任である。」
黒司は一度目を閉じる。
そして。
「ここに宣言する。」
「黒龍国は、本日をもって全軍に停戦を命じる。」
「これ以上、中華諸国と戦うことはない。」
その瞬間。
黒龍軍全体がどよめいた。
黄雷は目を見開く。
「……終わるのか。」
炎獄は静かに空を見上げた。
黒牙は大斧を地面へ立てる。
「やっとか。」
蒼厳だけは静かに目を閉じた。
「承知いたしました、陛下。」
彼は振り返り、黒龍軍へ命じる。
「全軍!」
「武器を納めよ!」
ガシャッ。
ガシャッ。
ガシャッ。
数十万の兵士たちが、一斉に剣や槍を下ろした。
それを見た中華連合軍。
王翦が静かに剣を鞘へ収める。
その姿を見て。
李牧。
呉鳳明。
春申君。
オルド。
蒙驁。
桓騎。
全員が武器を納めた。
戦場から、金属の音が消える。
じゃぱぱはその光景を見て、小さく笑う。
「終わったな。」
シヴァも頷く。
「長かったね。」
なおきりは黒司を見つめた。
黒司もなおきりを見る。
互いに言葉はない。
しかし、その視線だけで十分だった。
戦いは終わった。
その時。
李丙が一歩前へ出る。
「皆様。」
「戦は終わりました。」
「ですが、ここからが始まりです。」
「黒龍国と中華諸国が、どう歩んでいくのか。」
「それは我々全員で決めなければなりません。」
その言葉に。
王翦も、李牧も、黒司も静かに頷いた。
こうして。
長きにわたる黒龍国との戦争は幕を閉じた。
しかし。
新しい時代の物語は。
今、この黒龍城から始まろうとしていた。
コメント
1件
はあ、この回、すごく重たくて美しかったです……。黒司が全責任を背負って「終戦」を告げるその一瞬の静けさに、これまでのすべてが凝縮されてる感じがしましたね。数十万の兵が武器を下ろす音が脳裏に響いてきて、思わず息を止めて読みました。戦いが終わった安堵と、ここから始まる“新しい物語”への期待が同時に押し寄せて、なんだか胸がいっぱいです🍙さん、お疲れ様でした!