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サラサラ黒髪ロング、ぱっちりとした目、ぷっくりほんのり色づく唇。しゅっと鼻筋が通る鼻。僕の好きな子は、あんまり目立たない。目立とうとしない。
僕はそんなあの子、夏鈴が大好きだった。
とある夏の暑き日。「おつかいにいってくれない?」と母に頼まれた。しかたないなぁと自転車でスーパーに向かった。行く時はまだ明るかったのに、今はすっかり暗くなっちゃった笑。辺り一面に広がる朱色と藍色が混ざった綺麗な夕暮れ。すっかり月と星も顔を出した。僕はうっとりと眺めていた。つい黄昏てしまったな笑。すると僕の心拍数は一気に上がり、胸が波を打つ。そこに居たのは夏鈴だった。透き通るほどの白い肌に白いワンピース。風がなびく度にゆらゆらゆれる長いさらさらな髪の毛が僕の心臓をうちぬいた。それが僕が夏鈴を好きになったきっかけだった。