御本人様には関係ありません
出てくる人に偏りがあるかもしれません
不思議な噺です
軍パロ、人外パロです
捏造注意
次の日…
何時ものように散歩をしながら昨日の事を思い出す
噂の真相があんなものだったとは
…でも、なぜ私が行けたのだろうか
それに、お代は要らないと言われた
いつ払った?何故?
私はあの男とは初対面だ
昨日は不思議な事に見舞われ、前世など考えていたが非現実的過ぎる
それに、あの『噂屋』は単に彼処にある店かもしれない
普通の本から話を持ってきている可能性もあるんだからな
そういい聞かせながら、やはりあの路地に来てしまう
もし、もう1回行けたら
そう考えて今日も路地に入る
一番奥に行き、後ろを振り返る
昨日はこれで見つけたんだったか
案の定店の扉がそこにある
…どんな仕組みで出てくるんだか
店に入るとあの男がいた
「あ、お久しぶりですね」
その言葉に違和感を覚える
「俺が来たのは昨日だが」
「え?此処ではそうでしたっけ」
「此処では?」
外国にでも行っていたと言うつもりか
日帰りで帰れる筈がないが
「異世界に行ってたので」
「…は???」
異世界?こいつは何を言ってるんだ
だが、あまりにも自然に言うので俺のなかで本当なんじゃないかという説がまた浮上する
「まあ、いいか」
「今日はどうします?」
「お代は?」
「いりません」
こうして話していると
こいつとは何故かテンポが合う
そして、その事がさらに不思議な事を連想させる
「ではまた、W国の話を」
その幹部は心が広かった
その幹部は、綺麗な声で皆を導いた
__その幹部は一部の兵士から恐れられていた
ある戦争の真っ只中
同盟国に裏切られ、苦戦していたときだった
「なんやあ?お前ら苦戦しすぎやで」
本来戦場で聞こえる筈のない声が聞こえた
人手不足で駆り出されたのかと思ったが、彼に限ってそんなことはない筈だ
_どうしているんですか?
そう問う前に視界にあの人が入る
書生風の服に、いつも天と書いている紙には鬼と書いてある
さらに紙から覗く目は鋭く、気配が何時もより荒々しい
「しゃあないな、下がっとれ」
その刹那、彼の後ろから青いモノが見えた気がした
そして、気配が混ざる
片方は彼の荒々しい気配
もう一つは見たことのない気配
悲しんでいるような、誰かを守るような
それでいて…背筋がぞくぞくする
不思議な気配を纏い彼は敵をなぎ倒す
彼の持つ刀は蒼や紫の炎を纏う
それは妖刀というに相応しい
その後、同盟国のスパイを拷問することとなった
だが、前線の皆が怪我をしており
誰がするか相談することとなった
「…俺がやるよ」
医療担当の彼がそう言う
「分かった」
何故か総統はそれを承諾し、他が反対する間も与えず彼は拷問室に向かう
「おい」
俺に総統が話しかける
首をかしげると…
「お前、あいつのサポートをしてくれないか?」
_分かりました
渋々承諾し、俺も拷問室に向かう
拷問室の外、ドアの前で見張りをする
本来俺は、こういうのは不向きなのだが
好奇心が沸き、ドアのマジックミラーから中を覗く
彼の顔は見えず、薬品で何かをしていることだけが分かる
その時、彼が、俺が除いていることを知っているように後ろを向く
その顔には堕、と書いた紙が張ってあった
紙が捲れ、空色の目が見える
視線がかち合い、思わず覗くのをやめる
「終わったよ」
彼が部屋から出てくる
どうやら終わったからこちらを向いたようだ
彼の顔の紙には、いつもどおり神と書いてあった
見間違いかと思ったが、あの字を見間違えるはずがない
聞こうかと思い声をかけようとするが、遮られる
「情報はとったから大丈夫だよ」
「それと…」
_あの事は秘密だよ
有無を言わさない気配でそう言われ、質問を止めざるを得なくなる
あれはなんだったのだろうか
医療担当と監視・通信管理室室長の噂
この二人は面布を変えると可笑しくなる
はたして人間なのか、それとも何かあったのか
それは誰にもわからない
男の話が終わる
「なかなか面白いな」
「この人達は個性豊かですからね」
「…また、来れるだろうか」
「どうでしょう」
来れなくても、仕方はないが
やはり他の噂も気になってしまう
「では、さようなら」
「さようなら」
笑顔で手を振る男を背に扉を出る
「嗚呼、そう言うことか」
終わりです
次は狂犬だと思います
面白ければハートも押してください
では
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!