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-恋レア- カードの告白は現実へ

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3 - 第1話:告白カードを引いた日

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2025年05月12日

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第1話:告白カードを引いた日
レンアイCARD株式会社が発売した『恋レア』は、恋愛を“演出できる”カードだった。

SNSでは毎日誰かの告白成功ログがバズり、駅前ビジョンには“今週の恋レアランキング”が流れている。

恋に疎い者も敏感な者も、この一手で恋が変わる──それが、世界の共通認識になっていた。


校舎の裏手、花壇のそば。

制服のポケットに手を入れて、天野ミオは小さくため息をついた。


肩までの茶髪をひとつにまとめ、目元にはいつも髪がかかっている。誰とも目を合わせるのが苦手な、静かな高校2年生。

彼女の周囲では、同級生たちが今日も“演出告白”に夢中だ。


「今朝ね、《偶然の手が触れる》でポイント稼いだ!」

「昨日は《勇気ブースト》と《応援》をコンボで決めたよ!」


レンアイアプリにカードをスキャンして、成功ログを投稿するのが日課になっている。


ミオはそれらを遠巻きに見ていた。

けれど、その日――放課後のコンビニで、何気なく買った1パックの中に、それは入っていた。


> 《一目惚れの再定義》

【ウルトラレア】使用条件:相手の目を3秒以上見つめながら、心からの「好き」を添える。




カードは虹色に輝き、まるで“これから何かが起きる”と告げているようだった。


「……冗談でしょ……?」


震える指先でカードを見つめるミオ。その背後から声がかかった。


「それ、使うの?」


振り返ると、そこには大山トキヤがいた。

無造作な黒髪に、制服のネクタイをわざと緩めている。

彼はカードを一切使わないことで有名な“非カード主義”の生徒だった。


「使えば……誰かと恋ができると思ってるのか?」


その一言に、ミオは言葉を失う。


カードを使えば恋が叶う。

けれど、それは“恋をした”ことになるのか。

“好き”という感情をカードで測っていいのか。


ミオの胸に初めて、恋レア社会への疑問が芽生えた瞬間だった。

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