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番外編『古流斬の地獄召集』
第5話「ようやく休日」
地獄。
古流斬は最後の木材を置き、大きく息を吐いた。
「……終わった。」
豪邸。
別荘。
オブジェ用の船。
飾りの飛行機。
すべて完成した。
古流斬はその場に座り込む。
「もう二度と大工はやらねぇ……。」
閻魔は満足そうに頷く。
「ご苦労だった。」
古流斬はジト目で睨む。
「次は断るからな。」
「しばらく呼ぶな。」
閻魔は少し気まずそうに咳払いをした。
「……実は。」
その時、空から神の声が響く。
「閻魔。」
「はい。」
「古流斬を私用で何度も呼び出した件について。」
閻魔の顔色が変わる。
「え?」
神は淡々と告げる。
「職権乱用だ。」
「しばらく謹慎とする。」
古流斬は吹き出した。
「ははは!」
「ざまぁ!」
閻魔は肩を落とす。
「……反省します。」
⸻
現世。
古流斬がようやく戻る。
すると目の前には、腕を組んだはるかと黒のユーマ。
「おかえり。」
「……。」
古流斬は冷や汗を流す。
「ただいま。」
はるかは笑顔のまま近づく。
「ねぇ。」
「約束、忘れてた?」
古流斬は慌てて首を振る。
「違う!」
「閻魔に強制的に呼ばれた!」
「豪邸作らされて、別荘作らされて、船まで作らされて!」
「最後は飛行機まで!」
ユーマは目を丸くする。
「……本当?」
「本当だ!」
「証人なら鬼が何百人もいる!」
はるかは少し黙った後、ふっと笑った。
「そういうことだったんだ。」
「ちゃんと理由があったなら許す。」
古流斬は安心してその場に座り込む。
「助かったぁ……。」
ユーマも笑う。
「父さん、お疲れさま。」
⸻
古流斬
2,542
87
チタコロ
323
数日後。
閻魔は神から正式に職権乱用で謹慎処分を受けた。
地獄では鬼たちが噂していた。
「閻魔様、怒られたらしい。」
「古流斬さんを便利屋扱いしたからなぁ。」
⸻
そしてその日の午後。
古流斬は約束どおり、はるかと黒のユーマと遊園地へ向かった。
ジェットコースターではしゃぎ、
アイスを食べ、
家族三人で笑い合う。
古流斬は空を見上げ、小さく笑った。
「やっぱり、こういう平和が一番だな。」
こうして、古流斬の地獄召集騒動は幕を閉じた。
―完―
コメント
1件
やっと戻ってこれたね古流斬さん!!😭✨ 閻魔様の謹慎、まじで「ざまぁ!」って声出たわwww はるかさんとユーマとの遊園地デート、ジェットコースターでしゃいだりアイス食べたり…その平和な光景が何より尊すぎるよ🥺💕 家族っていいなあ、心からそう思える話だった! お疲れ様でした、古流斬先生!