この物語はフィクションです。
実在の人物、団体、事件等には一切関係ありません
やけに喉が渇いて目が覚めた。
ぼんやりと天井を見つめていると、すぐに視界がクリアになる。
見慣れた天井。見慣れたライト。
この部屋に来てから三か月足らずではあるが、すっかり自分の部屋という感覚が染み付いた都内のワンルームのアパートは、いつも通りに僕を迎えてくれた。
ゆっくりと身体を起こすと、脈にあわせるようにこめかみがずきずきと痛む。
指の腹で何度か揉みこんでいると、それもやがておさまっていった。
「あ……指……」
両手をじっと見つめてみるも、あの歩道橋で感じた指の痛みを思い出させてくれるようなものは、何もない。
むしろ、昨日の夜にマジックで手のひらに書いた「レポート」と言う文字がやけにくっきりと目に飛び込んでくる。
「やっぱ、夢……********
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