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カフェで穏やかな時間を過ごした二人は、開店時刻を迎えたばかりのショッピングモールに向かい、様々なお店を見て回る。


「そういえば、今日の宿泊先って、どうすんの?」


「向こうに着いたら、探せばいいんじゃん?」


「まぁアンタの行動は、行き当たりばったりだよね。状況がアレだから、仕方がないんだろうけどさ」


ひと通り、ウィンドウショッピングを楽しんだ二人は、どこに行こうか思案する。


「ねぇ。展望デッキに行きたい!」


「搭乗時刻まで、一時間くらいあるな。行ってみるか」


「うんっ」


優子が子どものように破顔させると、男の柔らかな眼差しに包まれる。


拓人に手を繋がれると、彼女は大きな背中を見つめながら、唇に弧を描かせた。




ターミナルの五階にある展望デッキは、広大なスペース。


空は高く突き抜け、目の前の滑走路では、轟音を立てながら飛行機が離陸した瞬間だった。


金網越しには、デジタル一眼レフカメラに望遠鏡を思わせる大きなレンズを装着させ、三脚を立てて航空写真を撮影しているカメラマンが数人、観光客らしき人たちが点在している。


「うわぁ…………すげぇな……」


拓人がポカンとしながら、飛び立った飛行機を目で追っている。


「あんな大きい鉄の塊が、空を飛ぶんだもんねぇ……。不思議だよ……」


頭上から降り注ぐ白日光を避けるように、優子が手で顔に翳した。


「あんた、海外とか行った事あんの?」


「大学の卒業旅行で、フランスとイタリアに行ったかな。そういうアンタは?」


「俺は、高校の修学旅行で、オーストラリアに行った。それ以来、海外は行ってない」


「さすが慶城高校。修学旅行も海外ねぇ……」


優子と拓人は、緩やかに流れる雰囲気を感じつつ、しばらくの間、目の前で飛行機が離陸したり、着陸する様子を眺めていた。




「あ…………そろそろ搭乗時間かな」


優子が腕時計を見やると、搭乗時刻の十分前になっている。


「そろそろ行くか」


「そうだね」


二人の手が自然と繋がれ、展望デッキの出入り口へ向かおうとする時だった。

暁光の最果てまで向かって

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