計画通り。
そう、この花瓶を仕掛けたのは俺。
お前が悪いんだよ、橙。
いくら俺だけになってもらえるように努力したって、結局はお前、違う奴に笑いかけてさ。
こんなに想ってるのに。こんなに努力してるのに。
お前は。俺じゃない、そこらの有象無象と何ら変わらない獣にも、俺と等しく笑いかけた。話しかけた。
お前の笑顔は俺だけのものなのに。
許さない。絶対、絶対絶対絶対絶対、絶対。
だからさ、ちゃんと分かってよ。俺だけ見てて。
なぁ、苦しいだろ?お前を助けてやれんの、俺しかいないよ。
どんどん堕ちて、俺に溺れてくお前の手の甲に、そっと。
唇が少し触れるだけの口吻をした。
桃「手の甲へのkissって、尊敬の証なんだって。橙、俺は、俺だけはお前を絶対に裏切らない。」
俺はそう微笑んで、お前の目を真っ直ぐ見る。
お前は宝石みたいな大粒の涙を流して、何度もうん、うん、って頷いた。
ああ、この瞬間を待ってたんだ、やっと手に入れた。俺だけの橙。
橙「桃ちゃん、大好き。」
俺とお前だけの、何の穢れもない世界。そんな素晴らしい世界で2人、
_次回へと。_
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