少しずつ慣れてきた部活。
いつの間にか暑くなり、休みたいと思う日も増えたがレギュラーになるためには練習するしかない。
自分に言い聞かせながら、いつもの玄関を出た。
決して上手いとは言えない部活。
だけど、この日々が楽しくて堪らなかった。
ある日のことだった。
部員とマネージャーが一緒に買い出しに行く話になった。顧問曰く、部員もマネージャーも、1年に行ってもらうらしい。
他の1年が、浮かれているのは一目で分かった。きっと皆は、天知さんと過ごせる数少ない機会に胸を踊らせているのだろう。
天知さんを一言で言うなら、ヒロインだ。 とても元気で明るく、表情豊かな人で一言でクラスを動かしてしまう人気者だった。
君と天知さんの共通点なんて性別くらいだった。
いつも落ち着いて静かな、感情表現が上手くない君と天知さんは何もかもが違った。
友達にはなれなさそうな二人だった。
でも、今なら分かる。 何もかも違っても、それは友達になれない理由にはならないと言う事を。
コメント
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作者のゆゆです! かなり間が空いてしまいましたが、2話を投稿することができました! ハートやコメントなどは励みになりますので、良ければお願いします!