テラーノベル
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「その試験僕に任せてくれませんか?」
孝典の緊張ぶりを見かねたヴァールが、バドルに言った。バドルは困った様子で話した。
「しかしなぁ…(どんな能力を持っているかもわからん)」
「最近魔物の討伐ばかりだったので、息抜きがてらにお願いします」
バドルは俺の方を一度見た。
「まぁ、お前がそう言うんなら任すぞ。(S級ならもしもの事態が起きても対処できるしな)」
「はい!準備を整えてきます」
ヴァールはバドルとの話が終わると俺の方を向きニコッと笑い、部屋を出た。
「(サンキュー、ヴァールさん!)」
バドルが口を開く。
「お前にはギルドの裏庭にある闘技場に今から向かってもらう。職員に案内させるからここで待っててくれ」
ガチャン…
バドルはそう言うと、部屋から出ていった。
しばらくするとギルド職員が俺を迎えに来た。
そして裏庭の闘技場まで到着した。
「どんな武器を使ってくれても構わない」
バドルが話し終わると、ヴァールは背中に背負っている大剣を抜いた。
「(かっこいい剣だなぁ、俺も欲しいな)」
「…?武器はいいのか?見たところ手ぶらだが」
バドルが不思議そうな顔で、俺を見ている。
だが、ゴム手袋と霧吹きなんて恥ずかしくて出せない。
「一応あるにはあるんですけど、、」
「そうか、なら見せてくれないか」
「僕もタカノリさんの使う武器気になります」
俺は恥ずかしながら、ゴム手袋と霧吹きをだした。
「!?」
バドルとヴァールは驚いた表情をした。
「(どういうことだ、突然武器が出現した、)」
「帰属性の武器、魔導具?でしょうか?」
「(だがそんな物は、S級ダンジョンからしか出ねぇ、一体どこで)」
「見たところ、グローブと銃?でしょうか見たことの無い形状をしていますね」
ヴァールとバドルが、孝典が帰属性の武器を持っている事に疑念を抱きながら孝典を見つめていた。
「(なんかやばいことしちゃったかな?)」
「ではこれより試験を開始する!始め!!(怪しい動きがあれば俺とヴァールで処理する)」
「いつでもどうぞ」
俺はヴァールさんに霧吹きを向けた。
「(ちょっと卑怯かもしれないが、悪いなヴァールさん!)」
孝典がトリガーに手をかけた瞬間、ヴァールが身構える。
「来る!」
「いけ!霧吹き!!」
シューー…..
ヴァールの周囲にミストが広がった
「(弾…じゃない、なんだこれは)」
「(霧?得体の知れない武器だな)」
二人が孝典の噴射したミストに困惑してる中、孝典は自信に満ちた表情をしていた
「よし!これで俺も冒険者か」
銃弾が飛ぶと思っていた二人の予想とはだいぶ違う状況になり、二人は少し困惑していた。
「(もしあれが毒でもヴァールや俺には毒耐性があるから並大抵のものは効かないが、油断するなよヴァール….)」
ヴァールは噴射されたミストに困惑しながらも、冷静に解析していた。
「(毒?でも毒耐性が発動していない。ということは、ただの水?)」
「あれ、効いてない!?なんでだ、、」
ピコンッ
《【一般級:霧吹き】に属性が付与されていません》
「え、、てことは麻痺ダケの効果はもう切れちゃったってこと?」
《はい【非凡級】の効果時間は30分になっています》
「(さっきの、水をただ吹きかけただけじゃねぇか、、!)」
孝典の様子をみて、ヴァールが口を開く。
「タカノリさん、人を傷つける事を躊躇っているようですが、冒険者になるとそうはいきません。盗賊や密猟者の捕縛も冒険者の役目だからです。あなたの本気を見せてください。」
「(バリバリ攻撃したつもりだったんですけどぉぉ、、)」
動かない孝典をみて、ヴァールがため息をつく。
「はぁ、まだその気ならこちらからもいきますよ」
#ダンジョン
リーさん
368
蒼依ジン
304
#婚約破棄
霞花怜
551
#バイオハザード
SOMAMON7A
377
ヴァールが右脚を出すと同時だった。息を飲む暇もない瞬きの間に、孝典の目の前へ移動し、大剣の柄で孝典の腹を突いた。
「グフッ、、」
あまりの衝撃に、孝典は膝をつき攻撃された箇所を押さえている。
ヴァールのあまりの速さに頭がついて行けていないでいた。
「なにが起きたんだ、、真反対に立っていたヴァールさんがいきなり目の前に現れて俺に攻撃を」
ヴァールが、地に伏している孝典を見る。
「なにもしてこないのであれば、もう終わりにしましょう。」
「ちょっと待ってください!」
孝典は慌てた様子でシステムに話す。
「なぁ、なにか戦えるアイテムとかまた支給してくれないか?このままじゃ俺何も出来ずに終わっちまう!それだけはローザに悪い」
ピコンッ
《【一般級:霧吹き】のノズルを右に回してください》
「霧吹きのノズル?」
孝典は腹部の痛みに耐えながら、藁にもすがる思いで言われた通りにノズルを右に回した。
《【一般級:霧吹き】がアタッカーモードに変更されました》
「おぉぉ、なにかすごそうな機能だ!」
孝典は痛みを堪えながらもう、一度立ち上がりヴァールに霧吹きを向けた。
「やっとやる気になりましたか」
「いくぞ!アタック!」
カンッ…
ヴァールは大剣を振り払い、孝典の攻撃を防いだ。
「失望しましたよ、タカノリさん」
俺はその言葉を聞いた後、気絶した。
ヴァールさんは悲しそうな表情をしていた。
―――冒険者ギルド医務室
孝典は、医務室のベットの上で横たわっていた。
「なんだ…ここ」
「目が覚めたか」
隣にはバドルが座っていた。
「俺…不合格になったんですね….」
「いや?お前はFランクから始めてもらう。」
孝典はえっ?といった表情でバドルを見ていた。
「飛び級や進級以外で試験なんてねぇからな、ハッハッハ!」
「じゃあどうして、」
「師匠からの推薦状があったからさ」
「師匠?なんの事ですか?」
「会ったんだろ、森で」
「え!ローザのことですか!?」
「おいおい、師匠を呼び捨てかよ。肝っ玉座ってんなぁ」
バドルは苦笑いをする。
「まさかローザがバドルさんの師匠だったなんて、そんなにローザってすごいんですか?」
「なんだ、聞いてないのか?師匠は元Sランク冒険者でローレスクの森の門番をしてる」
「あそこローレスクの森って言うんですね」
「あぁ、森の奥にS級ダンジョンがあってな、夜になると周辺の魔物も凶暴化する」
「(そんな危険な場所に、、システムこのやろぉぉー!)」
「まぁ、お前には明日からSランクパーティー
〝雷龍の鉤爪〟に荷物持ちとして一ヶ月間同行してもらう」
「Sランクのパーティーに!?俺が?」
「ヴァールのパーティーだ。アイツから言ってきたんだよ、お前を一ヶ月間うちで同行させれないかってな」
ヴァールの優しさに、孝典は申し訳なくなった。
「本来なら無理だ、いくら荷物持ちだとしても危険すぎる。だがギルドマスターの権限で許可したってわけだ。早速だが、明日の七時にうちに来てくれ」
「わ、わかりました」
ガチャン…
孝典は部屋を出た。
「(たくっ、お人好しがすぎるぜヴァール)」
机に置かれたローザからの手紙に視線を落とし、バドルの表情が重くなる。
―――時は遡りローザの家
「(アンタに頼みがある、タカノリを監視しておいてくれやしないか。タカノリは私の結界をどうやったか分からないが感知されずにすり抜けた。もしかすると他国の者かもしれない)」
―――現在に戻り、医務室
「何かを隠してるのは確かだ、お前が誰なのか暴いてやるぜタカノリ」
(つづく)
《ステータス》
・三田 孝典 (みた たかのり)
・レベル2
・F級冒険者
・【固有職業:きのこマスター】
・【一般級:霧吹き】
【一般級:ゴム手袋(薄手・ピンク)】
・【ウィンドウ】【マップ:レベル1】
【会話:レベル1】
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最後まで読んで頂きありがとうございます!
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〝S級パーティーに荷物持ちとして同行、タカノリはどうなってしまうのか!〟
次回お楽しみに
(*・ω・)*_ _)ペコリ
コメント
1件
うわ、第3話読んだ!霧吹きがアタッカーモードに変形するギミック、めっちゃ面白いわ。しかも試験落ちたかと思ったらFランクからスタートで、ローザが実は元S級で師匠だったって展開にビビった。ヴァールさんの優しさも沁みるし、この先の荷物持ち同行がどうなるか気になりすぎる🔥 次回も楽しみにしてる!