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そして、1歳の誕生日の日。
お父様とお母様は揃って僕に男として生きて欲しいと懇願(こんがん)してきた。
……普通1歳の子供に言うのだろうか?
5歳とかだったらまだ分かるが1歳の子供に言うのだろうか、絶対何を言っているのか分からないだろ。
だが当時の両親は本気だったのだろう。
きっと気が気でなかったのだ。
当時の僕はとりあえず頷くと2人はホッとしたような顔をした。
それからは毎年僕の誕生日の日に毎回確認するようになった。
男として生きるのは大変だが、嫌いじゃない。
それは貴族の女性は大変だからだ。
作法やマナーはもちろん表情やら支度とかは時間が掛かるし、勉学、気品、容姿礼儀、受け答え等覚えることが半端ないのだ。
かといって男は楽かと言われるとそうではないが、僕的には女性の方が嫌だ。
それに舞踏会やお茶会等の交流の場ではあの手この手で上級貴族の機嫌をとったり弱みを握って自分が有利になろうとする不届き者もいる。
そして男にもめんどくさいことはあるが、基本か弱い女性が狙われやすい(と思ってる)。
その上、女性は家を継ぐことが出来ない。
そういう訳で僕的に女性は生きにくいため男性として生きるのはちょっと嬉しい。
お母様からはいつ女として生きたいと思っても良いように妹に内緒で令嬢に必要な教育をされている。
もちろん、男としての教育も受けている。
おかげでスケジュールがパンパンになっていて頭が参ってしまいそうだ。
まぁ生きるために必要なことなので頑張っていこう。
……キツイけれど()