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あぁ、、、。
目を開くと、物が無差別に散乱している普段見慣れた光景が広がる。
窓からどことなく差し込んでくる光に起こされるも、温かな日差しによる心地よさも相まって、もう一度フカフカなベットにへと沈む。
数ミリの隙間から。外の騒がしい音が聞こえる。人の歩く音、鳥の鳴き声、車の走る音など、音がひとつもない日常は一度も経験したことがないくらい騒がしい。
「よいしょっと、、、」
天井を見つめてぼーっとする。無心で見つめる天井はなにか言うとかでもなく、ひたすら睨めっこしていた。
数分後、ベットを押す様に両腕を伸ばして徐々に上半身をあげてく。怠さも兼ねてか今日は謎に憂鬱な気分だ。
ベットから離れ、床に足をつきキッチンへと迷いもなく歩く。朝のルーティンに欠かせない朝食の準備をした。
〔トースト・バター・目玉焼き・牛乳〕とアニメにでもありそうな、理想的な朝食があっという間に出来上がった。
それも、朝の憂鬱な気分を無くすためにだ 。
トーストに冷え固まっているバターをのせ、溶けるまで待機する。こんなときに、目の前に喋る相手がいたら、どれだけ暇つぶしができたのだろう。
その待っている時間にテレビの電源をいれる。
そして、部屋全体に響き渡る一番最初の情報は、衝撃的だった。
《えー。神奈川県立北川高等学校は、昨夜時刻21時ごろ、火災を引き起こしました。
今もなお。火災の原因を探っています___》
はぁ、??
そこ、俺の高校じゃんか、?!
さっきまでの穏やかな雰囲気だったのを、この一瞬で瞬く間に砕け落ちた。聞かなきゃよかった。いや、聞かなくても直接メール等で連絡が来ているだろう。
どのみち、学校には行かなくて良いってこと。
そんな不良っぽい呆れた考えだが。内心喜んでいた。もうあんなくだらない授業からはおさらばなんだな。とな
でも、ふと思ってしまう。この先。どういう風に生活が変わるんだ?高校に行っていた時間は、全て解放され晴れて自由の身。
その空いた余分な時間は何をして潰そうか。
「は、たらく、、、?」
トーストに染み込んでいくバターを現在進行形で見つめ合っては、今まで考えていなかった難問に迫られる。
勉強or仕事。まるで仕事か私、どっちが大切なんだと言ってくるよう。
まだバイトもしたことがない俺にちっては、もっとも重要な選択にすぎない。
じゃあ、どちらともナッシングにしてゲームや趣味で明け暮れるか?
そう考えながら牛乳の入ったコップに口をつけ、喉をならす。
「、、、どっちも嫌」
どうも我儘な俺だ、どっちも取りたくない。
自分で言っちゃアレだけど。大して知能はそこまで高くないし、別に体力も沢山あるほどでもない。つい先日なんて。勉強不足で赤点をとってしまい補習をくらったばかりだ
まぁだがそれは俺が悪いんだがな。まともに勉強と向き合わなかった俺が悪い。だが。生憎俺ちゃんは勉強えおすること自体、意欲もわかないし、する気もない。
かりっと焼けたトーストに平たくバターを満遍なく塗って、最初の一口を味わう