テラーノベル
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学校が近づくにつれて、生徒の姿も増えてくる。
そのたびに彼はそわそわして、掴んでいた袖を離したり、また触れたりを繰り返していた。
ak「挙動不審すぎ」
pr「うるさいなぁ……」
pr「だってバレたら恥ずいやん」
ak「別に悪いことしてるわけじゃないけど」
pr「それはそうやけど!」
小声で騒ぐ彼がおかしくて、また笑ってしまう。
校門が見えてくる。
すると彼は急に真面目な顔になった。
pr「……よし」
ak「なにその気合い」
pr「彼氏としてちゃんと自然に振る舞う」
ak「ハードル高くない?」
pr「任しとき」
自信満々に言った数秒後。
mob「おはよー!」
クラスメイトに声をかけられた瞬間、彼は思いっきり噛んだ。
pr「お、おはひょ」
沈黙。
そのあと周りが吹き出した。
mob「なに今の!」
mob「朝からやば!」
彼は真っ赤になって頭を抱える。
pr「終わった……」
ak「全然自然じゃないじゃん」
笑いを堪えながら言うと、彼はじとっと睨んできた。
pr「誰のせいやと思っとるん」
ak「俺?」
pr「お前以外おる?」
でもその目は全然怒ってなくて、むしろ少し嬉しそうだった。
教室へ向かう廊下。
いつもの友達が集まって騒いでいる。
昨日までなら普通にその輪に入っていたのに、
今日は隣にいる彼を意識してしまって、変に緊張する。
彼も同じみたいで、ちらちらこっちを見てくる。
pr「……なぁ」
ak「ん?」
pr「今、“彼氏”って言ってええんよな」
ak「まあ、そうだけど」
pr「やば」
pr「めっちゃ嬉しい」
またそんな顔で笑う。
朝から心臓がもたない。
その時、後ろから友達の声が飛んできた。
mob「お前ら今日なんか距離近くね?」
二人同時に固まった。
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