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朝、何となく皆、早朝の明るくなった頃に起き出してくる。
名残惜しいけれど、これでこの島ともお別れだ。
適当に散歩したり、食事を作ったりして。
最後の朝食は、焼き魚定食刺身付き。
食べた後、遂に帰投開始。
家を上に浮かせる。
「家を置いていた場所、草の色が変わっているけれど大丈夫だよね」
「今日明日で、色も元に戻ると思いますよ」
なんてやりとりの後、家が動き出す。
「風の向きがいいから、2時間ちょっとで到着かな」
「なら、急いで荷造りをするのです」
という訳で、冷蔵庫前でお土産の山分けが開始された。
「基本、半分ずつでいいよな」
そう朗人先輩が言う。
「でも深草の方が人数少ないですから」
僕はそう遠慮したのだけれど。
「加工に携わったのは深草の方が多いと思う。何せ、うちの連中、料理をしないから」
「それは残念ながら事実なのです。だから、半分ずつが正解だと思うのです」
朗人先輩と佳奈美先輩から、そういう回答が返ってきた。
という訳で、基本は半分ずつ。
何せ、元々700リットルある巨大冷凍冷蔵庫の、満載近い量がある。
自然、荷物もえらい事に。
「箱は3個は作らないと持ち上げることが出来ないぞ。あと、緑マークのタッパーは全部回収」
そして、干物も深草持ち帰り分は、ラップできっちりくるむ。
「干物は酸化しますからね。きっちり包むか、冷凍するかしたほうがいいです」
サクの冷凍、丸魚の冷凍と冷蔵、味噌漬けの冷凍と冷蔵、南蛮漬け冷蔵、揚げた小魚の冷凍と冷蔵、干物各種の冷凍と冷蔵、七橋先生お土産用冷蔵……。
それぞれ、冷凍と冷蔵の箱を2個ずつ作って。
更に冷凍の箱は、彩香さんの魔法でマイナス60度まで急冷して。
お土産用段ボールが、何とか完成した。
「これ、持ち上げると腰に来ますよ」
「ある程度以上運ぶのは台車が必要だな。今日は先生の車に入れて貰って、彩香に氷柱でも作って貰って、中に入れておくか」
「日陰に車を停めて、ブルーシートで覆いでも被せておきましょう。色が濃いから、放っておくとあの車、すぐに暑くなるんです」
なんて話しているうちに。
「伊豆半島が見える。もうあと30分以下」
なんて声が聞こえてくる。