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桜城
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#SFファンタジー
星崎 ヒロア
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#オリキャラ
須古星 れい
470
一方、戦場でも波乱が起きていた。
ロストウィルム軍の陣地。
「……なんだ?」
兵士の足元から、突然砂が舞い上がる。
「うわっ!」
ザァッ!!
砂が兵士一人を包み込む。
「なんなんだ、これは……!」
「一体どこから……うわぁー!」
別の兵士にも砂が襲いかかる。
しかし、全員を一斉に攻撃しているわけではない。
一人。
また一人。
まるで狙いを定めるように、砂が兵士たちを次々と襲っていく。
「くそっ! なんだこの砂は!」
「隊列を崩すな!」
「無理だ! どこから来てるのか分からない!」
ロストウィルム軍は対応する間もなく、徐々に押し込まれていく。
そして。
それから、そう時間はかからなかった。
ロストウィルム軍は再び劣勢へと追い込まれていた。
「くっ……!」
その時。
パカラッ……パカラッ……。
戦場の奥から、馬の足音が聞こえてきた。
「……?」
兵士たちが振り返る。
砂煙の向こう。
一筋の光が見えた。
「まさか……!?」
「まだ、そんなに時間も経っていないんだぞ……!」
兵士たちの顔に驚きが浮かぶ。
そして、砂煙を突き抜けて現れた。
先頭を走るのは、一頭の馬。
その背に乗っているのは、白銀の鎧を身にまとった女。
リシア・エルフェルト。
その左後方にドラン。
右後方にセラ。
さらにその後ろには、各隊長たちとその隊員たち。
「白銀騎士団だ……!」
誰かが叫んだ。
「白銀騎士団が来たぞ!!」
一気に戦場がざわめく。
リシアは馬を止めることなく、戦況を見渡した。
「白銀騎士団、合流完了」
通信魔道具へ向けて告げる。
「これより、敵の迎撃を開始します」
『確認完了。迎撃開始、了解』
ユナからの返答。
その直後。
「……来る!」
前方から、大量の砂がリシアたちへ向かって押し寄せてきた。
ザァァァッ!!
リシアは馬上でレイピアを抜く。
「はっ!」
一閃。
ブォンッ!!
レイピアが砂を切り裂く。
迫っていた砂が左右へ弾き飛ばされ、道が開く。
「ドラン! セラ!」
リシアが叫ぶ。
「三番隊は前へ! 守りを固めて!」
「了解!」
ドランが即座に前へ出る。
「二番隊は迎撃しつつ、傷が深い兵を魔法で回復!」
「了解!」
セラもすぐに動き出す。
ドランは盾を構え、負傷兵の前へ立つ。
セラは魔法を展開し、倒れた兵士たちの傷を次々と癒していく。
そしてリシアは、再び前方を見る。
砂の向こう側。
そこには、こちらを見つめるデュラハン軍の姿があった。
あれが……砂《デザート》……」
リシアは目を細める。
「噂には聞いていたが……厄介だな」
その瞬間。
ザァッ!!
砂が再び、関係なくこちらへ向かってくる。
「くっ!」
リシアはレイピアを薙ぎ払った。
「はぁっ!」
砂を斬り裂く。
しかし。
「ぐはぁっ!」
「うわぁっ!」
背後から悲鳴が上がった。
リシアが振り返る。
そこには倒れている兵士。
いや。
「……敵兵?」
先ほどまで砂の中にいたはずの人物が、地面へ転がっている。
リシアの目が見開かれた。
「まさか……」
砂が再び舞い上がる。
その動きを見て、リシアはようやく気づいた。
「特攻か!」
砂そのものだと思っていた。
違う。
「砂の形状になって、向かってきていたのね……!」
敵兵が砂へ紛れ込み、こちらへ接近している。
ただの砂ではない。
人間そのものが、砂に変化しているのだ。
リシアは通信魔道具を握る。
「ユナ! 聞いてた?」
『はい。こちらも確認できました』
ユナの声が即座に返ってくる。
『砂の中に敵兵が紛れていることを確認。全隊に報告します』
「お願い」
リシアはレイピアを構え直す。
「これなら、対処のしようはある」
だが、その直後。
戦場のあちこちで、再び砂が舞い上がった。
一つ。
二つ。
三つ。
「……!」
リシアの表情が変わる。
「待って……」
砂は一か所だけではない。
戦場全体から、次々と立ち上る。
コメント
1件
おお…第44話、戦場の緊迫感がすごかった! 「砂の攻撃」と思ってたのがまさか敵兵そのものだったとは…リシアが気づく瞬間、ゾクッとしたわ。白銀騎士団の連携もかっこよく決まってて、めっちゃ熱い展開🔥 次どうなるか気になって仕方ない!