テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
#鬱展開
Mist-404
1,165
mogyumogyuGemi
646
Az前哨基地・地下施設
ピッ……ピッ……ピッ……
赤い警告灯が点滅し続ける。
天井からコンクリート片が次々と落下する。
爆発まで──二十八秒。
タジが叫ぶ。
「施設全体が爆破されます!」
「急いで!」
惣一は一瞬で状況を判断する。
「ソウヤ、先頭!」
「イレイダは最後尾で援護!」
「結衣は負傷者の治療!」
「柚季は上空から脱出口を探せ!」
「タジは地図を!」
「了解!」
全員が同時に駆け出した。
崩壊
ドゴォォォン!!
背後で爆発。
炎が地下通路を飲み込む。
猛烈な熱風が襲い掛かる。
ソウヤは振り返る。
「速い……!」
イレイダは刀を抜く。
「走れ!」
落下してくる鉄骨へ一閃。
ズバァッ!!
巨大な鉄骨が真っ二つになる。
「止まるな!」
行き止まり
出口まであと百メートル。
しかし。
ズズズズズ……!!
天井が完全に崩落した。
数十トンはある瓦礫が通路を塞ぐ。
結衣の表情が青ざめる。
「そんな……。」
タジが叫ぶ。
「迂回路がない!」
残り十八秒。
静寂。
その時。
ソウヤが前へ出た。
「俺が壊す。」
イレイダはソウヤを見る。
「……無茶だ。」
「この量は通常のお前じゃ無理だ。」
ソウヤは静かに目を閉じる。
「分かってる。」
人格転移
心の奥から、あの声が響く。
「焦るな。」
「道は、力で開くだけではない。」
ソウヤはゆっくり息を吐く。
Transmigratio(人格転移)
世界が静まる。
瞳から迷いが消える。
イレイダが微笑む。
レイは瓦礫を見つめる。
一瞬だけ周囲を観察する。
「中央を壊すな。」
「右端の支柱だけを破壊しろ。」
惣一はすぐ理解した。
「荷重を逃がすのか!」
レイは短く頷く。
一撃
レイは右拳を静かに構える。
深く腰を落とす。
全身の力を一点へ集約する。
「……。」
放つ。
ドォォォォン!!!!
拳は瓦礫ではなく、右端の支柱だけを正確に打ち抜く。
バキィィン!!
支柱が崩れる。
すると巨大な瓦礫全体が横へ滑り落ち、一本の通路が生まれた。
タジは驚愕する。
「計算して……壊した!?」
レイは淡々と言う。
「急げ。」
脱出
全員が出口へ走る。
残り五秒。
四秒。
三秒。
地上へ飛び出した、その瞬間──
ズガァァァァァァン!!!!
地下施設が大爆発を起こした。
炎柱が数百メートル上空まで吹き上がる。
衝撃波が廃工場一帯を飲み込み、建物は完全に崩壊した。
ソウヤたちは辛うじて爆風を避ける。
人格転移が解除され、ソウヤはその場に膝をつく。
「はぁ……。」
結衣がすぐに駆け寄る。
「ソウヤ!」
その頃
Az本部。
巨大モニターに映る炎。
間宮トオルは静かに紅茶を口へ運ぶ。
「逃げ切ったか。」
研究員が尋ねる。
「追撃しますか?」
間宮は首を横に振る。
「いや。」
「今日の目的は終わった。」
「彼らの実力は十分に測れた。」
研究員がさらに口を開く。
「では、次の作戦は。」
間宮の笑みが深まる。
「いよいよだ。」
「Genesis計画を次の段階へ進める。」
「次は、こちらから取りに行く。」
エピローグ
能研本部。
惣一は回収したデータを解析していた。
画面には、Azの施設から回収した一枚の設計図。
そのタイトルには、大きくこう記されていた。
『GENESIS』
しかし、その内容は大半が暗号化されている。
惣一は静かに呟く。
「これが……奴らの本当の目的か。」
その時、タジの端末が突然反応した。
「惣一さん!」
「暗号の一部が解読できました!」
部屋中の視線が集まる。
タジは震える声で読み上げる。
『第一捕獲対象──ソウヤ』
一瞬で、部屋の空気が凍り付いた。
ソウヤ自身も、その画面を見つめたまま言葉を失うのだった。
第65話 完
コメント
1件
いやもう、第65話やばすぎた!!😭💥 脱出シーンからラストまで息つく暇なかったよ…!ソウヤが人格転移でレイになって、瓦礫の支柱だけを狙って破壊するところ、マジで痺れた👊✨ イレイダの刀捌きもカッコよかったし、全員の連携が熱すぎる!!そして最後の「第一捕獲対象──ソウヤ」って…え、待って、次回どうなるの!? 続きが気になって夜しか眠れないんだけど!!😱💕