「セイちゃんが突然いなくなった!?」
日の暮れ始めた王都ゾディアック。その外れにある広場に、女性の声が響く。その声は、広場の中央で立ち竦んでいる大柄な男の手元から発せられていた。
「俺が一瞬、目を離した隙にいなくなってて! 長い時間辺りを探したんですが、見付からないんです!」
余程動揺しているのか叫ぶように喋る彼を、広場にいる他の人間が怪訝な目で見ている。
紺色のスーツにブラウンのインバネスコートとディアストーカーハットという、誰が見ても探偵だと分かる格好をした彼は、手に握られた青色の小さな丸い水晶玉を両手で強く握り締めていた。まるでそれは、不安から親の服の袖を必死に掴む小さな子どものようだ。
仄かに発光するその水晶玉に向かって、男は動揺した様子で話し続けている。
「きっと、何か事件に**********************
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