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第55話 本当の戦い
前回までのあらすじ
作戦会議をした。以上。
「それじゃあ、『ロール』を解除するね」
ユウが『ポインタークリア』で鉄パイプを消したあと、エアードームを解除した。
ピュン
ボゴォ!
え?
「ゆ、ユメさん!?」
「全く、長いんだよ君たち。退屈だったんだよ?」
「黒野!どうしてユメさんを!!」
「身体を変えられ無くなったら大変だからね、先に始末するに限る」
黒野は、当たり前だろと言いたげな顔をした。
「さて、『固有力』を貰うか」
ッ!?それはダメだ!
「…ラキくん、離してくれないかい?」
黒野の伸ばしている手を右手で止めた
「悪い、本当はしたくなかったんだが…」
こうするしかないんだ。
「もしかして、使ってない左手で『ハンドガン』を使おうとしてる訳じゃないよな? 」
!?
「図星だな。そう言うのは、浅いんだよ!」
僕の腕を振り払った後に、『サイコキネシス』を使って僕を壁に叩きつけた。
「ガハッ!」「ラキ!」
ユウがこっちに近づいて来たのが声でわかった。だけど、今は黒野が『固有力』を奪おうとしているのを止めないといけない。
『固有力』は『主人を生かす力』がある。つまり、『固有力』が無くなったら『主人を生かす力』が無くなってしまう。
これは『プレシアンス』で見た事だが、『固有力』を奪われたら…死ぬ。
だが、『プレシアンス』の当たる確率は50%。もしかしたら死なないかもしれない。
だけどこういう時の僕は凄く運が悪いから、恐らく当たるだろう。
「さて、今度こそ…」「ユウ!黒野を止めてくれ!何をしてもいい!」
「えっ!?でもそしたら黒野の手が…」「構わない!罪は全部僕が被る! 」
ユウは少し迷いながらも、『ロール』を使った。たが、黒野は一切ダメージを受けなかった。
「ユウの持っている超能力は、『ロール』、『ポインターペースト』、 『ポインタークリア』、『ポイントロール』の4つだ」
黒野は淡々と、だが嘲笑うように…
「この状況で使うのは確実に『ポイントロール』だと分かる。理由は、『ロール』は掌にある物を回転させる能力。『ポインターペースト』は省略、『ポインタークリア』は指定したものを消す能力」
「ユウだと『ポインタークリア』を使って俺の手を消す程の度胸はないと思った。だから、『ポイントロール』で俺の手を回転させることは容易に想像できることだ。理解したか?」
黒野は一通り言ったあと、こっちを見て『バカだな』とでも言いたそうな目で見てきた。
「それに、俺の話を聞いている時にユメちゃんの『固有力』を取っていることにも気づいていない…本っ当に、バカだな」
「リス、ユメさんのことを『ヒール』で治して」
「わ、わかった」
くそっ、『テレパシー』で黒野の頭を見ても、僕達をバカにする言葉しかない…。
「…ユウ、行くぞ」「ラキ?」
「もうめんどい、殺す。おk?」「えっ?ちょ待てよ」
「殺すつっても、俺は何の役にも立たないぜ?」
「僕がそれぞれ指示を出す。みんなはそれに従ってくれ」
「わ、わかった」
それじゃあ、行くか。
「青木良木13歳、これから黒野の処刑を開始する」
「イキな演出だね。どこで見たんだい?…答えないか、それじゃあ、こっちも行くよ?」
本当の戦いだ。