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陽子の部屋で
布団を引いてもらいフカフカの羽布団に
顔を埋めるとまるで雲の上で寝ているようでした
そしてこの羽布団はお客様用で
20万円すると陽子のお姉ちゃんは言ってました
寝る間際に陽子がボソっと言いました
ボソッ
「お母ちゃんのいうことって時々わからないよね・・・ 」
キラリはその夜は眠れませんでした
あの頃はただ雰囲気で生きていたので
おばちゃんの言葉の発する意味とか
そんなの全然理解できなくて・・・・・
ですが
世の中の成功者の多くがそうであったと同様
人生で貴人でもあるおばちゃんの言葉が
長年心の中にとどまり
教えを与え続けてくれていたことは
数十年たった今でも・・・
しっかりと自覚しています
:*゚..:。:. .:*゚:.。
小さな台所から微かに朝の木漏れ日が
差し込んできます
キラリは台所に立って
小さな茶碗に生卵を割って落としました
少し醤油をかけぐちゃぐちゃにかき回し
そしてそれを台所に立ったままかき込みます
ろくに噛みもせず飲み込むと
食道を通った卵ご飯が
空っぽの胃にズシンと響きます
これで キラリの朝食は終わりです
なんとも味気ないものですが
この頃のキラリにとって食事とは
空腹を紛らわせてくれればそれでよくて
もう何年も朝はこうしてきたので
これが普通に思えていたのですが
この間陽子の家に泊まった朝
陽子のおばちゃんが作る朝ごはんに
キラリはおどろきを隠せませんでした
フカフカの柔らかいパンケーキに
プレーンオムレツ
コンソメの出汁の聞いた野菜スープ
サラダに目玉焼き
色とりどりのフルーツの盛り合わせに
ヨーグルトやプリンまでありました
陽子の家族は朝からこんなに食べてよく太らないなと
思いましたが
どうやら 全部食べるのではなく
数ある品目のなかから
自分の好きな物だけ食べるという
キラリからしたら信じられないような
光景が展開されていました
おばちゃんのオムレツ美味しかったな・・・
今度つくってみよう・・・・