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7話目
山崎が羅刹家に侵入し、たかはしの能力で中の様子を見る
『……』
ねずみ先生に化けた山崎くんは、たかはしの助力により難なく、使用人からかくれ、豪華な料理の台の下へくっつき、持っていかれた先には
羅刹家長男坊と話している男がいた
『…(恐らくこいつが現当主…)』
そして声は聞こえないがなにやらはしている様子…
その時障子を開け入ってきたのは、昨日捕まえたはずの誘拐犯だった
『!』
「昨日の誘拐犯!!」
『権力かよ…!』
そして誘拐犯が登場し、そのことに驚いていると
山崎くんの存在がバレた
「見つかった…!」
そして、山崎くんは、小鬼に追われ、逃げている
そして山崎が迷い込んだ先はたくさんの妖怪が鉄格子に入れられているところだった
『「「「!!?」」」』
「大量の妖怪が捕らえられてる…!?」
「どうやら噂は本当みたいだね
街中で人攫いが横行してたのもこのためで、あのテケテケはこの屋敷に雇われてたってことか」
「大変だ早く助けないと!」
「でも助けたところでまた別の誰かが攫われるだろうし昨日みたく人攫いを捕まえたとてまたすぐに釈放されるよ」
『嗚呼』
「だったらやることは決まってるよな?」
『「!おうよ!」』
「僕らの手でこの家ごと」
「この家ごとぶっ潰せばいい!」
「ふーんじゃあとりあえず誠くんには戻ってきてもらって話を」
「おい後ろ誰かいるぞ!」
「誠くん!」
『!』
「あわわわ!大変だ誠くんが捕まっちゃった!すぐに助けに行かないと!」
「そうだな!」
「でも助けるってどうやって?」
『そうだ、1回侵入してるのがバレてる!更に
警戒されるぞ』
「方法はただ1つ!」
「「『どわぁぁあぁ!!』」」
『何が方法はただ一つだけバカタレ!!!』
「なんの作戦かと思ったら強行突破かよ!!」
「大立ち回りして家中の人集めてアレで一網打尽にしようと思ったんだけど!当主たち出てこないし…かと言って小鬼相手にここで力を使っていざと言う時困るし!」
『あたりめえだろ!!当主なんか初っ端出てきたら逆にこえーよ!』
「ったくしゃーねぇな!」
秦中は腕をカマに変える
「コイツらは俺らが相手する!救出はお前らで行きな!」
『僕も!!?』
「でも君まだ完全に刃を出せないじゃないか!」
「いざとなったらダッシュで逃げるしこいつも居る!俺の足の速さ知ってんだろ」
「もー!!わかった!無理しないでね!」
「おう!」
『もーー!』
「カマイタチが相手?ナメるなよ」
『ナメてんのはどこのどいつだ!!!今苛立ってんだよ!!邪魔すんなよ!!!』
その瞬間春城が秦中の前に立つ鬼の眼をまっすぐ見ると
巨体の鬼はピタッと動きを止めた
「!止まった…!」
『ッ…!眼球に妖力込めて操ったんだ!』
「おおお!!コントロールできるようになったのか!!!?」
『っていっても良くて5秒だけどね』
「!ぶねぇな!!!」
『どーするよ』
「…!こっちこい!」
『わっ!』
「バカめ、壁際に逃げおって」
「ま、待て!このまま俺を殴るとこの高そうな壺も割れんぞ!ついでに後ろの掛け軸もな!」
『…ゲスい……』
「お前らの主人の物お前らが壊すのか?あ?俺はお前らよりも足速いからな!なんならダッシュでこの家の物壊しまくってやろうか?」
「くっそ雇われの身である我々になんたる痛手!」
「卑怯者!」
『それは同意する…よ、…!(何だこの気配)』
「壊してもいいよ」
声が聞こえた瞬間秦中の頭上からものすごい勢いのある金棒が降り注ぐが秦中はギリギリのところで避ける
「お前…!」
「…なんとなく君は来ると思ってたよ」
『…』
「はっ!俺も何となくお前とはこうなる気がしてた」
「…彼は僕が相手する…君たちはそこの男とあの二人を追え」
「は、はい!」
『…』
「春城、上手く逃げろよ」
『嗚呼お前もな』
「さて…名乗ってなかったね
僕は羅刹可畏
妖怪羅刹鬼で羅刹家次期当主」
「…秦中飯綱
カマイタチで秦中一家の世帯主だ!」
その瞬間秦中は可畏に向かっていく
それと同時に春城は狐になり廊下へ飛ぶ
「!春城!避けろ!!」
【!?ギャッ…!!】
「ごめんね、さっきの鬼いなくなってるから捕まえないとだから…」
【ッ…】
「春城!もういい!外に出ろ!」
「無理だよ
僕の金棒が直撃したんだから、妖怪といえど暫くは動けないよ」
「ッ!」
『ッ…!秦中…!気にすんな…あれぐらいどうってことない…!』
「へぇ…ッ!」
秦中の鎌が可畏の首に当たると思った瞬間、鎌は可畏の手によって掴まれていた
「待ちなって
まだ聞きたいことある
君は荊棘の何が目当てだ?地位?容姿のいい妻?」
「あぁ!!?なんだそれ!!ただ惚れてるだけだよ!!」
「……そう、それなら…君は何も分かってない!」
その瞬間ゴッと可畏が秦中に頭突きをした
『!』
秦中は頭突きの勢いで地面へうつ伏せで倒れ込む
「この世には惚れた腫れたではどうにもならない事も…あるんだよ!!…っ!?」
可畏が秦中の頭を踏みつけるが、可畏の足には秦中の鎌が刺さっていた
「だったら俺からも教えてやるよ…この世には惚れた腫れたでどうにでもできることだってあんだよ!」
秦中はゆっくり上体を起こしながら言う
「…ッそんなの!詭弁だ!!!」
その瞬間秦中は外に放り出される
『秦中!!!!』
「結ばれちゃいけない恋だってあるんだよ!!」
可畏も外に吹っ飛ばした秦中を追うように、外へ出る
『くっ、…!(秦中のことは気がかりだけど、安倍先生と合流しなくちゃ…)』
春城は重い体を引きづりながら廊下を進む
「ここ入ってろ!」
『っ!もうちょい丁寧に扱えよ!!バカ鬼!!!』
春城は先程の巨体とばったり会ってしまい、為す術なく捕まってしまった
『クソが!!(けど実際どうする…!もしかしたら出れるか…いやよく見ると妖怪封じの札だな…用意がだいぶいいな)』
春城は牢の中を確認すると、隅に何かが丸まってるものを見つける
『…お前…まさか……』
暫くするとどこかの扉が開く音が聞こえた
『…!…あれ…(どこかに運んでんのか…?…!あれは…!)』
「!」
『!(そーいうことか…なら時間までじっとしてようじゃん…晴明)』
そして鬼妖怪の1人が檻から檻へ入れて船へ運んでいく
『…晴明!』
「春城くん!」
『お前これから何する気だよ…!』
「まぁ見ててよ」
山崎さんが小鬼に化け、見張りを変わるといい鍵を受け取り、鍵を開け、捕まっていた妖怪を逃がす
そして逃がす時に、退魔の力を浴びさせるのかと思ったら爆薬が乗っていた
『おいお前まさか…』
「春城くん!狐火!出せたよね!?」
『あーーー!もう!!どうなっても知んねぇかんな!!』
その瞬間爆弾が起爆し、ものすごい爆発が起き安倍たちは外に出れる
「よっしゃー!!脱出成功!!」
「無茶にも程があるよ〜!!」
『最悪だ…』
「みんな!泳げる人はハシゴから海へ!」
「泳げない人は僕が一反木綿になって運ぶから!」
【狐でも運ぶぞ】
「それは頼もしい!!」
【乗るやつはちゃんと毛掴めよ、じゃなきゃ振り落とされる…ぞ!!】
春城は泳げない人をある程度乗せ、陸上に着地する
【降りる時はゆっくり降りろよ〜危ねぇから】
「は、晴明…!?春城も…!」
「あ!飯綱くん!!荊棘さんまでどうしたの!!?」
「いやめちゃくちゃこっちの台詞だわ」
安倍は山崎が一反木綿に化けて陸に届けてもらった
「いやぁ実は僕もあの後捕まっちゃって〜」
「なんで船の爆発に繋がんだよ」
安倍は今までの経緯を簡単に説明し、ついでに爆破したことも告げた
「さ!船員たちが消火に付きっきりの今のうちに逃げ」
「なるほど
まさか動物妖怪のみならず、人間にここまでされるとはな」
「『!』」
「捕食対象がナメおって」
【はは!見事に足元すくわれてんな?】
「…このバカ親子は僕が退魔の力で何とかする
荊棘さん少しの間、何とか時間を…」
「待ってくれ、そこのバカ息子の方…俺にリベンジさせてほしい…お前はバカ親父に特大なモンかましてやんな…!」
「殺されかけたといてまだ僕と戦うというの?」
「なんだろうな俺…お前とは向き合いたいんだ…なんか会う時代と立場が違ったら…俺たちもっと別の関係になれたと思うからさ
それと荊棘ちゃん
未来では告白もプロポーズも君からだった
俺は俺の幸せのために何もやってこなかった
やっと俺から言える…!
俺がコイツに勝ったら未来で結婚してください」
「………は……はい…」
「よっしゃ!!もう負ける気しねぇ!! 」
秦中対可畏が始まり、少ししていると
「「『う、…うわぁぁぁ!!』」」
何故か羅刹家現当主と鬼ごっこをしていた
「貴様さっきの威勢はどうした!!」
「ちょ!タンマタンマ!!」
「お、お兄さん!なにか秘策あるんじゃないの!!?」
「ちょっと待って!技出すのに10秒ほど集中しないといけないの!!」
『!』
「でも!これじゃあ!!!退魔の力を出す暇がないよ!!」
安倍と春城と山崎は避けながら説明していた
『「だったら!!」』
「うちが時間を稼ぐ!!」
『!荊棘さん…!?離れて!!俺が止める!!』
「!」
「チッ!放せ!」
その瞬間羅刹家現当主は荊棘に蹴りを入れる
「!」
「いくら酒呑童子の娘といえどまだ17の子供ナメるなよ小娘!」
『……』
「!はるき、…!?」
春城はゆっくり羅刹家現当主に近づいてく
「なんだ貴様」
『……その綺麗な髪から手ェ放せ…』
「!!(なんだこの妙な圧は…!しかも…動けん…!)」
『死にたくなきゃさっさと手放せ…』
「貴様、何をしよった!」
「誠君!?」
「…小童どもがナメおって…!!」
『晴明…!?(手を引っ込めて…!) 』
「大丈夫だよ誠君」
どこからか声が聞こえたかと思えば羅刹家現当主の腹から血が飛び、包丁が顔を出していた
『「「「…!」」」』
「な…」
羅刹家現当主の後ろからはたかはし明がおり、包丁を抜く
「…あ…明、く…」
「言ったでしょ必ず君を助けに行くって!」
その表情はまるで無邪気な子供のようだった
「あ、明君なんで…」
「いやー間一髪だったね!」
「ぐ…ぅ…」
『おい!おっさんしっかりしろ!!まだ持ちこたえろ!!』
「ありゃまだ生きてらぁ
心臓ってこの辺じゃなかったっけ?」
『おま、え…!』
「ならもうこの人は動けない
包丁置」
「僕ね、さっきまで一人で羅刹家を調べ尽くしてたんだけど
これ今まで羅刹家が連れ去った妖怪を密輸した記録…その数ざっと1000人 」
『…』
「ってことは僕は千人の妖怪のことを知る機会を失ったんだ
こんな悲しいことってある?」
『ッ…だとしても!!』
「このおじさん生かしおいたらまた誰かがいなくなる
それは僕にとって大きな損失だからすごく勿体ないけどこうするのが1番だと思うんだ
これでこの島は平和だよ」
「だからって!」
「やめてよ明君!!」
『! 』
山崎はタックルしたかはしを押し倒す
「ええ!?君も1歩間違えたら同じ目に遭ってたらのに!?」
「そうだけど!殺すのは違うよ!いやそれ以上に僕はこの人が死ぬことよりも君を人殺しにしたくないんだ…お願いだよ…僕強くなるから…この島の平和を守れるくらい強くなるから、もうやめようよ…」
「ま、…誠君…えっ!?その涙どっから出てるの!?」
『!(ダメだコイツ…まるで山崎さんの話を聞いてない…)』
「あぁでも先にこのおじさん処理した方がいっか…じゃあ後で調べさせてねー」
「ぼっ…僕は平安時代末期の大陰陽師安倍晴明の子孫なんだ!しかもなんか生まれ変わりっぽい!あとなんか色々あって150年後の未来から来た!」
『!?おま、…!』
「聞いたことある…荊棘の母親酒呑童子を封印した…」
「ホラ
僕の方が気になるだろ?」
「陰陽師…安倍晴明…」
「僕のこと調べたいならかかって来なよ妖怪百々目鬼
安倍晴明の力を受け継いだ僕が相手してやるよ!」
『あんた何言ってるのかわかってんのか!!』
「さぁまずこの脚力に勝てるかな!?捕まえてみな小僧!!」
「すごい逃げ足!それも陰陽師の力なの!?」
「これは小心者故の能力さ!」
「すごいね!でもムダだよ〜!百の目を持つ百々目鬼と追いかけっこなんて!」
『あーー!!あの馬鹿!!!!』
「とりあえず止血しな…!」
『俺のこの服使っていいから!!帯で止血しようとしない!!秦中みたら卒倒しちゃう!!』
「へ」
『僕は2人を追いかけるから!!そのおっさん頼んだ!!』
そう言い残すと春城は屋根に飛び二人の匂いを辿り追いかける
【…(先生…!くっそ…!顔に血がかかったせいで匂いが辿れねぇ…!)】
その瞬間、建物内からピカッとひかった
【……まさか…!】
春城は光った建物に突撃し、中へ入る
【先生…!!大丈夫…!】
そこにはバチバチし何やら興奮しているたかはしと驚いている安倍がいた
「は、春城くん!」
【!】
「ごめんギブです!!」
「また逃げるの!?
今更そうはいかないよ!!」
たかはしは逃げる安倍に飛びかかる
「捕まえた♡」
その瞬間グサっと刺さり血が出るが…安倍の傷はさほど深くなかった
「はる、き…くん……?」
『……まだ、…傷、浅そうで、よかっ…たよ…ッ』
「うーんお兄さんの方刺したんだけどなぁ…まぁいいや!九尾の狐のことも知りたかったし!
2人とも血の味は普通」
たかはしは包丁に着いた血がを舐める
『ッ…』
「春城くん…!」
『…しって、かぁ…たかはし』
「?」
『こういうこともできんだ、よ!!!』
「!」
春城はしっぽでたかはしを吹き飛ばす
『う”ッ…!!』
春城は立ち上がり、安倍の前に立つ
「春城くん!無茶しちゃ…!」
「えぇ〜!!どうやってやったの!!?しっぽまで自在に操れるんだ〜…知りたいなぁ〜!」
『ッ…先生は…あいつを止める方法…出してくれ…それまでは俺が惹きつけるから』
「そんな怪我で!」
『止めないとどっちみち二人とも殺される!!それはダメだ!歌川さんが生まれなくなる!入道と結ばれ欲しいんだ!』
「!」
「あはは!!」
『ぶねぇ、なぁ!?』
「春城くん!!」
『大丈夫だ!!』
「すごいね!やっぱり動物妖怪は動体視力がいいんだね…!話してたのに、止めるなんてすごいよ
もっと見せてよ!」
『あい、にく…!犯罪者予備軍に見せるもんはなんもねぇよ!!!』
「!…そう、か…」
「え〜!!」
その瞬間、たかはしの手を止めていた手が血で滑り、春城の肩の傷口に刺さる瞬間
静止した
「ッ…!」
『!…せん、せい…』
安倍はたかはしが持っている包丁側を強く握った
「こ…ここで僕や、可畏さんの父親や春城くんを殺したら羅刹家は警官とズブズブだ
君は警察に捕まるぞ」
「えーーー捕まったら何されるのかな!?」
「でも引き換えに多くの時間も知識も奪われる 」
『!(そういうことか…!』
「え」
「長い間牢屋に入れられてそりゃあ最初は目新しいかもしれないけどそんなのすぐに尽きる」
『…(こいつに感情でどうこういっても無理…だから…こいつの知識欲を逆手に取ったのか…)』
「しかもその間君に出会わずして死んでいく者もいる
君は目の前の知識を得る代わりにより多くの知識を得る機会を失うんだ!牢屋で何も得られないまま失い続ける
それに牢屋から出られてたとしても犯した罪は死ぬまで君に付きまとう
行動だって制限されるし周りからも人が離れ、本来出会うはずの人とも出会えなくなる
それだけ知識を得る機会も失うんだ」
「酷い!そんなの俺が可哀想!」
「そうなりたくないから人を傷つけて知るんじゃなくて人を助けて知ればいい!
明君君は医者になるべきだ
医者なら合法的に身体の中まで知れることができるし助けたら感謝されるしなんならモテる!更に人が集まってきてまた多くを知ることができる
別に心から他人を思いやる善人になれって言ってるんじゃない
でも君は多くの知識を得るためにもどうすれば人が寄ってくるかを考えて形だけでも善人の振る舞いと常識を学ぶんだ
それに人を生かして助けたらいつかその人達が何か新しい発見や発明をしてまた新しい知識が得られるよ」
「善人の振る舞い…常識…それが人が寄ってくるのに大事なの?どこで勉強するの?」
「大丈夫、君のそばには一番の教師がいるから…」
『はは、…確かにそうだな…』
「明君!!」
その瞬間戸が開き入ってきたのは山崎だった
「おりゃあ!!」
「きゃっ!」
「誠君!?」
「やめろー!これ以上人を傷つけたら絶交するよ!君みたいなヤバいやつの友達なんて今生もう僕くらいしかなれないんだよ!?」
「あ…ねぇ誠君
俺の倫理観になって」
「は?」
「俺が間違った時は君が教えて」
「なんだか分かんないけど人を包丁で刺しちゃダメなんだよ
あとお兄さん達に襲ったこと謝るんだ!」
「えっあ…うん…
お兄さん達、えっと…殺そうとして…?ごめんなさい」
「『うん…』」
たかはしは山崎に言われ土下座をし謝った
山崎が入ってきた戸から残りのメンツがドタドタと入ってきた
そこにはたかはし邸で留守番していた入道と秋雨もいた
「晴明ーー!春城ー!!大丈夫かっ!!?」
「みんな!」
「うん、なんとかわかってもらえたから」
「ごめんなさい」
「っつっても怪我してんじゃねぇか」
「僕より春城くんの方が酷い」
『…俺は妖怪だ…気にすんなすぐ治る…それとソイツの親父さんは?』
「あー!可畏くんのお父さん!」
「大丈夫タクシーで病院まで運んだ」
「『この時代タクシーあったっけ』」
「っつってもあのヤブ医者だからなぁ…!」
『う”っ!って〜…!』
話しながらニットを脱ぎ、春城の肩の傷を絞める
「一か八かお前が医学書読んでやった方がマシかもな…自分で傷を縫ったんだから」
「えっいいの!?」
「やるなら死ぬ気で治せよ!死なせたらぶっ殺すぞ!」
「えええっ!!?それで言ったらお兄さん達も治さないと」
「え!?大丈夫大丈夫!僕めっちゃ元気だから!」
『…手っ取り早い方法ある…可畏の親父さんは…ちょっと無理だけど、俺らは未来のこいつに責任とってもらえればいいだろ』
「嗚呼、今すぐ現代に戻ろう
晴明と秦中と春城の怪我を治すためにも今すぐ元の時代に戻る
そしたら大人になったたかはし明に三人のケガを治してもらう」
「……」
「大丈夫
君はこんなにボロボロになってまでウチとの未来を守ろうとしたんやね
だから今度はウチが頑張る番やから」
「ホラ止血に使ったこのマフラー返す
血ぃ止まったから」
「えっ嗚呼」
「ボクお前よりいい人見つけるから
そしてあんたらよりも幸せになってやる」
「…そっか
じゃあ今度は150年後どっちが幸せになってるか勝負だな」
「さてどうだ
玉緒!行けそうか?」
「ちょっとビリッてきた! 」
「よし行けるよ!」
「てか更に別の時代に飛ばされたらどうしよう」
「そ、…それは考えるのはよそう…」
2人は小声で話す
「ふたたびまたたび猫又フルパワー!」
「出た!」
「よしこの光に入ろう!」
「もう行くしかねぇ!春城、ちょっと動かすぞ!」
『…嗚呼…』
「じゃあみんなありがとう!」
「あ!お兄さん!もし俺が医者になったらさ動物妖怪の寿命延ばしたげるね!」
「うん!」
『言ったんだからやれよ』
「飯綱くん!早く〜!」
「あ、…嗚呼
じゃあごめん…荊棘ちゃん」
「待ってるから100年でも200年でも」
「うん!待ってて必ず会いに行く
それで再会したら今度こそ同じ時間を一緒に生きよう!」
そうして5人は現代に戻ってきた
「参組の教室…?俺たちが補習した日の1時間後…ってことはどうやら無事に戻ってこれたみてーだな」
『…そーね』
「ってやべぇ!元気なの俺だけだ!待ってろ…!今すぐたかはし先生呼ばんで!」
「いや大丈夫
もう来てるよ
責任取りに来たよお兄さん、春城くん」
「明君…大人になったねぇ」
「でしょ」
「すまん明、俺に先に鎮痛剤だけ打ってくれないか?今すぐ彼女に会いに行きたいんだ
今もずっと待たせてるから」
「…あの怪我で行かせてよかったのかよ」
「大丈夫、この三人の治療終わったらすぐ追いかけるよ
今は行かせてあげよう
にしてもこの4人が教室から消えたって聞いて念の為待ってて良かった」
「君のことだからこの時代で初めて会った頃から気づいてたんじゃないの?」
「秦中君と春城くんはね
正直安倍先生については自信はなかったよ
確信を得たのは火車の時に退魔の力を見た時だ
まぁ150年前に2、3日会ったってくらいじゃさすがに顔もうろ覚えになるさ、何より安倍先生は出会った時あまりにも弱々しくてお兄さんと同一人物と思えなかったからさ
僕が立派な医者になれたように君も立派な教師になれたってことだね」
『たかはし先生、…俺にも鎮痛剤あるか』
「え?」
『…俺も会いに行きたい人がいるんだ』
「誰?」
『…今すぐ聞かなきゃいけないことが、話し合うことがあるんだ…頼む後でちゃんと傷は見せる』
「…わかった、けど君は思っきし刺しちゃったからある程度の手当てはさせて」
『…嗚呼…』
春城は秦中が開けっぱにした戸から走っていく
『ハァハァ…!ハァハァ…!』
「ちょ、満…!?その怪我どうしたん!!」
『が、学園長はどこだ…!凜太郎!』
「ちょ、落ち着きいや!たかはしは…!」
『鎮静剤貰って手当てもある程度だけだけどしてもらった!!
今すぐ学園長と蘭丸さんに会いたいんだ!』
「は!?何言うて!ちゃんと診てもらってからに…!」
「満」
『「!」』
「ちょ学園長、この子説得して下さいよ!
まるで言うこと聞かれへん!」
「この子は私が預かります
凜太郎くんは業務に戻ってください」
「ちょ…っと…ってはやぁ…」
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