買い物の日から1日経ち、
俊が折西の部屋に遊びに来た。
どうやらROINと陰スタグロムと
影ったーで繋がりたいらしい。
しかし折西はROIN以外のSNSを
やったことがないのだ。
「すみません…僕、ROINしかアカウント
持ってなくて…」
「そうなの!?現代っ子なのに!?」
俊はありえなーい!といいながら
ROINの連絡先を交換し、影ったーと
陰スタグロムはアカウントの作り方を
教えてくれた。
どうやら俊は影ったーを30分前から
始めたらしい。
その割には教え方は丁寧で便利機能まで
教えてくれた。
「あ、ありがとうございます…!
けれど使い方あんまり分からなくて…」
「影ったーは基本好きなこと呟いていいよ〜!
文章メイン!それで変なやつは
ここのブロック機能で消せば解決!」
「そんな物騒な世界なんですか…!?」
「影街サーバーだから光街サーバーより
治安は悪いからね〜!変なやつとは
下手に会話せずに無言ブロックがいいと思う!」
親指をグッと突き立てる俊にいや、全然
良くないが。と折西は顔が引きつった。
しかし周りの環境に適合するのも早いし
物覚えがいいのは折西にとってすごく
羨ましかった。
「陰スタグロムは写真媒体が多くて…」
俊は陰スタグロムのアプリを閉じ、
カメラアプリを起動した後融くん寄って!
と肩をつんつんとし、スマホを見て!
と言う。
カシャッ!!!
俊はツーショットの写真を加工し始める。
自動で背景を検出し、真っピンク1色になった。
クロマキー合成と言うらしく背景を消し、
他の背景と重ねることが出来るそうだ。
背景は真っピンクから海へと変わった。
そして他にも加工を施し、
満足した俊はその写真を陰スタグロムに
投稿した。
「こんな感じでみんな見てくれる!!!」
次々にいいねを押される写真を見て
折西はあることに気がつく。
「…もしかして僕の写真…ネットの海に
勝手に投げられました…!?」
「そうだけど?えっ、堅くない!?
別にインターネットに写真くらい
いいじゃ〜ん!」
昴も写真嫌がるんだよね〜と言いながら
俊はコメントに丁寧に返信している。
この時ばかりは写真を撮られた昴に
ひどく同情した折西だった…