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しらなみ
124
#鬱展開
Mist-404
1,765
#衝撃のラスト
山根利広
506
番外編「地獄に人権はあるのか?」
豪邸建設予定地。
古流斬は図面を見た瞬間、固まった。
「……。」
「閻魔さん。」
「俺、一応人間なんだけど。」
「休みをください。」
閻魔は真顔で答える。
「安心せい。」
古流斬は少し期待した。
「おっ?」
閻魔は胸を張る。
「地獄におる者には、人間の労働基準は適用されん。」
「つまり、人権は以上、適応されない。」
数秒の沈黙。
古流斬は満面の笑みを浮かべる。
「……。」
「ふざけんなよ!!」
「俺、人間だぞ!」
「現世じゃ防衛軍!」
「地獄じゃ番人!」
「建築までやらされて!」
「休みゼロってどういうことだ!」
閻魔は苦笑する。
「まぁまぁ。」
「終わったら休みを――」
古流斬は即座に遮る。
「その台詞、もう百回くらい聞いた!」
横で聞いていた傲慢は思わず吹き出す。
「ははは!」
「閻魔。」
「その言葉は信用されていないようだ。」
閻魔は少し気まずそうに咳払いする。
「……うむ。」
「少し反省しておる。」
古流斬は腕を組んだ。
「『少し』じゃ足りねぇ。」
「俺にも有給くれ。」
鬼が小さく呟く。
「その気持ちは分かります。」
閻魔は頭をかきながら言う。
「では……。」
「豪邸が完成したら三日休みでどうじゃ?」
古流斬の目が少し輝く。
「……本当?」
閻魔は頷く。
「今度こそ本当じゃ。」
古流斬はじっと閻魔を見つめる。
「……録音した。」
閻魔は驚く。
「何っ!?」
古流斬はニヤリと笑う。
「証拠確保。」
「後で『言ってない』は禁止だからな。」
傲慢は笑いながら頷く。
「学習したな。」
古流斬は親指を立てた。
「これが防衛軍仕込みだ。」
その場にいた全員が笑い、閻魔だけが苦笑いを浮かべるのだった。
コメント
1件
「録音した」のところで思わず声出して笑っちゃいました😂 古流斬さん、ちゃんと学習してる!防衛軍仕込みの証拠確保、笑いながらもグッとくるものがありましたね。閻魔さんの「地獄には人権は適応されない」って論理も、ブラックすぎてむしろ清々しい(笑)。番外編なのにキャラの関係性がギュッと詰まっていて、読後感が温かかったです。次の休暇、本当に取れるといいですね…!