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______会社。
久々の会社。
フロアに顔を出すと、同僚が気づき駆け寄ってきた。
みんな心配してくれたんだなって思った。
主任「あ、七瀬!」
美柚「主任。すみません。ご迷惑おかけしました…」
主任「それはいいが、体は大丈夫か?」
少し距離をとり話す主任。
美柚「まぁ、なんとか(笑)慣れた人であれば今までどうり大丈夫だとおもいます。」
主任「そうか…とりあえず、向こうで話を聞こう。」
そういい、2人だとあれだからと、同僚の神咲夏実を呼ぶ主任。
_________
主任「いや、あの時はホントに驚いたよ。今日は一人?」
美柚「え、まぁ…会社なんで……あ、これ、診断書です。」
主任「あ、ちょっと見せてもらうね」
主任が確認してる間
夏実が話しかけてきた。
夏実「戻ってくるでしょ?」
美柚「ん…厳しいかな。」
夏実「えー。寂しいじゃん!」
美柚「戻るにも時間がかかるし…周りが過保護だからなぁ…(笑)」
夏実「ん、周り?」
美柚「まぁ…ちょっとね(笑)」
主任「七瀬、今後どうしたい?」
美柚「きちんと、出社して今までのように仕事をするのは、主治医からも、今は厳しいと言われましたし、わたしもまだ、一人で外出するのもままならないので、このまま休業しても、ご迷惑かなと思ってます」
主任「そうか。言い方はあれだか、うちは障害者雇用もある。いまの部署で、勤務時間や出勤日数とかを調整することは可能だよ?」
美柚「いや、それも考えましたが…無理してしまいそうなので…」
主任「じゃあ、これからどうする?生活もあるだろうに」
美柚「生活はなんとかなります。けど、何かしたい気持ちはあるので、知り合いと一緒にやろうと話してて…」
主任「ほう…たとえば?」
美柚「今までここで培ったノウハウを使って、元々デザイン好きだったので、自分のブランド立ち上げて、ネットのみで販売しようと考えています。そしたら、自宅でできるし。」
主任「七瀬ならできそうだな。」
美柚「どこまで出来るかはわからないですけど。やってみたくて。なので、すみません。退職させて下さい。」
主任「そうか。上には病気を理由にとでも話しておくか。」
夏実「え?」
主任「こちらもクライアントの服を売る立場だからね。上はあまりいい気がしないだろうから。」
美柚「はい。わたしも顔や名前を出すつもりはないです。」
主任「まぁなんかあれば相談くらいはのるよ。神咲の連絡先はわかるだろ?」
美柚「あ、はい。」
主任「じゃ、神咲に連絡くれればいいから。」
夏実「実は、わたし主任と同棲してるの。」
美柚「えっ?」
夏実「だから、だいぶ前飲みに誘われた時いけなくて…」
美柚「えー!?」
主任「まて、それじゃ俺が行かせないみたいになるじゃないか!」
夏実「だってご飯作ったり慣れない家事でバタバタしてたんだもん。」
美柚「ふふ(笑)いいね、幸せそう。」
夏実「まぁね(笑)」
主任「ま、そういうことだから、神咲、荷物の片付けとかあるだろから手伝ってやって?ただし、重たいものもつなよ?」
夏実「はい。わかってます(笑)」
美柚「えっ………」
重たいものの持つなって。赤ちゃん?
夏実「いま、安定期入ったとこなんだけどね(笑)まだ周りには話してなくて。部長は知ってるけど。」
美柚「おめでと!」
いいなぁ…あたしも……
( ゚∀ ゚)ハッ!いやいや、無理無理。何考えてんだ、私……
主任「じゃ、フロアもどるか。俺は部長に報告してくるよ。」