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司会「それでは紹介します。新たに社長になりました。新社長 深澤辰哉氏です。」
社長と思われる人が歩いてくる。
背は日本人の男性の平均より少し高めで、色白、手が綺麗。
ジャケットの下には、濃い紫色のニットを着ている。
深澤「初めまして。新たにこの会社の社長をさせていただくことになりました。深澤辰哉と申します。これからどうぞよろしくお願いします。」
正常な時なら拍手がおこり、前の席のほうからは黄色い歓声が聞こえるのだろう。
私は、世界が止まったかのように何も聞こえなかった。
恐らくこれが一目惚れというのだろう。このままずっと見つめていたい。そう思った。すると、社長がこっちを向き、私の方へきた。
深澤「あの、」
「あっ!はい!!」
深澤「これさっき落としてたよ。」
差し出されたのは先日私が通販ブランドで買ったコンタクトケースだった。
「えっ!あっごめんなさい!」
深澤「ふふ笑そんな謝らなくていいから笑じゃあね」
私が受け取ると、誰もが惚れそうな笑みを浮かべながら、
深澤「これからよろしくね?」と私の耳に囁きそのまま後ろのほうに歩いていった。
その歩き方すらかっこよくて社長が部屋を出るまでずっと見つめていた。