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午前8時55分。
僕が寮の前で待っていると、女性陣全員が集団でやってきた。
「それで結局、電車に乗ったのだ。おやつ代を考えれば、素直に電車に乗った方が安かったのだ」
夏休みの夜の遠足の話をしているようだ。
そして。
「おはようなのだ。今日は指導、宜しくなのだ」
亜里砂さんが、僕を見つけて挨拶してきた。
「おはよう。こっちも宜しく」
「それにしても、夜の遠足とお泊まり会ですか。なかなか面白そうなのですよ」
「言ってくれれば、無理矢理帰ってきて参加しましたけれど」
美洋さんが、そんな事を言っている。
「夜の散歩は、日程的に無理だったのですよ。でも後の方は、その気になれば参加出来たのです」
未亜さんまで。
「でも、寝る場所がそんなにないだろ」
「寝袋を持っていけば、大丈夫ですよね」
おいおい美洋さん、本気かよ。
「私の方は、いつでもウェルカムなのだ。ただ布団の数が無いので、4人目からは寝袋必須なのだ」
「なら、9月末の学期末休みを利用すれば、縦浜ショッピング巡りが出来ますね」
美洋さん、間違いなく本気だ。
「まあ、それはそれとして。とりあえず、今日はお勉強会なのです。なお昼食は、野遊び部の先輩が御馳走してくれるそうなのです」
「メニューは、何なのだ?」
「その時のお楽しみ、と先輩は言っていたのです。それで教科は、何を中心にやるのですか」
「苦手なのは、数学と英語なのだ」
「了解なのです。美洋は?」
「私も数学です」
「なら、ちょうどいいのです」
そんな話をしながら図書館へ行き、受付で学生証を見せて、
「2階の会議室で、5人で勉強出来る大きさの部屋をお借りしたいのですけれど」
と尋ねる。
「それでは、207号室を使って下さい」
鍵を渡され、2階へ。
川俣先輩に、部屋番号をSNSメッセージで連絡して、そして2階に行って部屋へ。
思ったよりも広くて、ちゃんとした部屋だ。
取り敢えず、長テーブル4つをまとめて、1つの大きいテーブルにして5人で適当に座る。
「さて、最初は何から始めようか」
「一番苦手なのが数学なのですけれど、実は、何処がわからないかが、今一つわかっていないんです」
美洋さんが、そんな事を言う。
「あ、それはわかるのだ。私も何となくわかっているつもりなのだけれど、何故かテストでは、わからないところが出てしまうのだ」