※この物語はフィクションです。
実在の人物及び団体などとは一切関係ありません。
それは突然のことのようだったけど、もしかしたら前兆はあったのかもしれない。
〈Case 12@敵の名は〉
私は午前八時二十分発の新宿行きの高速バスに乗って、一人暮らしの家に帰る途中だった。
好きなアーティストのライブのために遠征して、深夜バスが予約取れなかった。
どこかで仮眠どころか興奮のあまりカラオケで熱唱して朝を迎えてしまい、バスに揺られながら、私はようやく眠りにつこうとしていた。
――うるさいなあ。
音というか空気というか、耳栓越しでも騒がしい気配が伝わって来た。
ツアーバスじゃあるまいし、とアイマスクをずり上げる。
走行中、普通乗客は席に座ってないといけない。
なのに大柄な男が運転席の後ろに立って、手の中のものを振りかざしていた。
「……え?」
男の右手にあるのは、拳*******************
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