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「うううううん………」
いつもとは様子が違い、明らかに凹んで〝気にかけて〟オーラがぷんぷんしているフランシスを放っておけず、菊は声をかけた。
「フランシスさん、どうかされたのですか?」
「菊ー……お兄さんを慰さめてぇぇ……」
と言って抱きつこうとするフランシスを
「当店はお触り禁止だワイン野郎……」
と、凄まじい形相のアーサーが無理やり引っ剥がす。
「ひどい…俺マジで凹んでんのに!!」
「どうせしょうもねぇだろ」
「……何かあったのですか?」
「菊大好き♡」
「黙れ」
「なるほど……?」
爺やの頭をフル回転させて話を聞いていると、凹んでいる理由がなんとなく分かった。
話を要約すると、フランシスはエゴサをしていて、〝露出狂〟〝この世にないほどの変態さ〟〝人間の心は何処へ〟などなど、あまりにもひどすぎる言い用だったため、傷ついて凹んでいたようだ。
「やっぱりしょうもねぇじゃねぇか」
「そんなことないでしょ!!
お兄さんの株がこんなにも下がってたなんて……」
頭を抱えるフランシスに菊は声を掛ける。
「えごさ、というのは良く分かりませんがー……、、こんなもの気にしてはいけませんよ!!フランシスさんはもっとこう……かっこいいですから!」
「……やっぱりさ、こういうのって本心か分かんないから菊を丸裸にし───」
「マジな顔して言うんじゃねえよ……
それと菊は気を遣って言ってるに決まってるだろ」
「本当に思ってますよ…?」
「はぁー、、またそうやって誤解を生むから……」
「あ、アーサーのことも調べてあげようか?」
「遠慮するぜ……なんせ俺は英国紳士だか───」
「〝普通にキモい〟〝紳士じゃなくて下心〟〝眉毛〟〝全裸で走ってそう〟あとはー………」
「止めろ止めろ……そんなこと、お、俺は全然、気にしねえからな、、……」
と言いながらフラフラしていて、明らかに大ダメージを受けているようだ。
「お、お2人とも、そういったものはお気になさらないほ……………………、、ん?」
「どうしたのー…?」
「菊…?」
「この…〝セカキク〟とは何でしょうか?」
「「……………」」
2人とも目を見開き、真顔で何も言わずスタスタと菊の方に向かって行く。
「ど、……え、、……?」
そしてスマホを覗いてみると……
「〝セカキク尊〟〝もっと攻めろいけ!〟〝やっぱり世界平和はこのタグから〟………!!!!」
「ネットのやつらは分かってるなぁ……!」
「これだからエゴサはやめられないー!」
「……、???」
2人が和解したようで安心した反面、何故か腑に落ちない菊であった。