💙なー。涼太よおー
❤️ん?
宮舘は明日、渡辺が着て行く予定のワイシャツにアイロンを掛けている。
渡辺は風呂上がりのストレッチをしながら、宮舘に聞いてみた。
💙お前、俺のことが好きじゃないわけ?
❤️え?何いきなり
宮舘は手を止めずに袖口までこだわってプレスしている。
💙いや、こっち向けよまず
宮舘は、振り返って言った。
❤️好きだよ。分かってるでしょ
💙ほんとにぃ?
渡辺がそこまで言ってようやく宮舘は手を止め、渡辺の横にやって来て、膨れた頬にキスをした。
❤️どうしてそんなこと聞くの?
💙だってさあ…
渡辺はさっきの話を宮舘にしてみた。
宮舘は顔色ひとつ変えずに言った。
❤️俺は翔太を愛してるからね
💙はず…っ。よくそんなこと真顔で言えるなお前
❤️だって本当のことでしょ
💙じゃあなんで嫉妬しないの?
❤️翔太を信じてるから
💙じゃあなんで連絡してこないの?
❤️うるさく言われるの嫌いでしょ
💙むぅ…
渡辺は黙ってしまった。
正しいけど、なんか悔しい。
しかし、そんな温厚な宮舘が初めて本気で怒るところをしばらくして渡辺は見ることになるのだった。
次のライブで、メンバーが順番にワイヤーに吊られて会場を大きくフライングする演出が急遽メニューに組み込まれることになった。
岩本と目黒が無事に飛んで、次は渡辺の番となった時に事件は起こった。
渡辺のハーネスの掛かりが悪く、あわや落下しそうになったのだ。
地上何十メートルという高さで渡辺は宙吊りになったまま、自力で自重を支えていた。
もう体力の限界だ、と渡辺が落下を覚悟した時、下にマットの準備が整い、なんとか事なきを得て着地した。
まさに紙一重の救出劇だった。
渡辺は地面に着地した後もしばらく震えていた。
その後、入念に安全点検が繰り返され、ライブの準備は遅滞なく進行したのだが、渡辺が楽屋に戻ると、謝罪に来たスタッフに宮舘が全力で掴みかかっていた。
岩本や目黒が全力で止めている。
佐久間は渡辺を見つけると、駆け寄って来た。
🩷止めて来い。お前じゃないと、あれは止められない
💙涼太、やめろ
渡辺の無事な姿を見て、宮舘は渡辺を強く抱きしめた。
目にうっすら涙すら浮かべて。
❤️なんもなくて……よかった…っ
💙大袈裟だよ
❤️俺、もし翔太に何かあったら…っ
💙うんうん
怒られたスタッフには気の毒だが、渡辺は愛されてるってこういうことだよなと実感した。
少しくらい感情表現が少なくても、うるさくあれこれ言ってこなくても、俺たちはちゃんとお互いに好き同士なんだと渡辺は思った。
おわり。
コメント
27件
ゆり組いいですね! 舘様〜❤️ここぞっていう時に怒るのが舘様らしいですね🥹 他のカップルの様子も覗えて 贅沢でした💛💜💚🩷
ゆりを引退!? いいお話だったよ!!
もうほんっっとに最高すぎる