この作品はいかがでしたか?
100
この作品はいかがでしたか?
100
※ これは選択肢型の物語の結末です。まだ「第1話 呪いの始まり」を読んでいない人は、これを読まないでください。
「あら、目が覚めた?」
お母さんだ!
「よく寝たね、よほど疲れていたんだろ」
お父さんもいる!
「ごめんね、呪いを解く間は、他の人が見てはいけないの。だから、村のみんなもずっと家の中に隠れていたの。他の人が見たら、見た人も呪われるとか、呪いを解くのに失敗するって言い伝えでね。でも、もう大丈夫よ。あなたはあの古い神社で倒れていたの。お父さんとお母さんが迎えに行ったとき、ちゃんと台座に「石」がおさまっていたわ。これでもう呪いはとけたはず。何よりも、今日あなたが目を覚ましたのが、呪いが解けた証拠ね」
「……! そうだ、美香ちゃんは? 呪いが解けたなら、美香ちゃんはどうなったの?」
「それは……」
結局、美香ちゃんは、川のずっと下流で見つかったらしい。けど、そのときはもう息をしていなかった。美香ちゃんはずっと村を出たがっていた。こんな田舎いやだって言っていた。あの日も、それで親と喧嘩して荒れていたらしい。だから、あえて村の禁忌をやぶろうとしたのかもしれない。それが、あんなことになるなんて……。
あるいは、美香ちゃんは「呼ばれて」しまったのかもしれない。村の呪いが本物だと証明するための、「人柱」として。あの事件以来、村では子供達も含めてあの神社に近づくものはいなくなったのだから。
だけど、もっと時間が過ぎて、今回の事件が忘れ去られたら? また、あの恐ろしい儀式が繰り返されるのかもしれない。人柱になった人たちが、自分たちの犠牲を忘れさせないために、新たな犠牲を求め続けるのだ……。
コメント
1件