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「ioが、もし、死んでも、伊華が悲しまなくて済むように、居なくなってせいぜいしたって言えるように、ioは、あんなことを言ったんね」
姉さんは、悲しそうに、申し訳なさそうに、苦しそうに、そう告げたんね。
ガタッと音を立てて独華は立ち上がって、黒の革靴をコツコツと鳴らして、此方に来たんね。
そしたら独華は、姉さんに平手打ちをかましたんね。
姉さんとiоは驚いて、「なんね?」って声が出たんね。
「お前は馬鹿か。どんだけ伊華がお前のこと思 ってか知んねえんだろ!いくら酷いこと言われて もな、妹ってもんは、兄とか、姉とかの事を大事に思っちまうもんなんだよ!居なくなって楽になる筈ってなんだよ!その先の事位まで考えろよ!伊華の事思ってんなら、優しくしてやれよ」
独華は声を荒げて、目に、涙を浮かべて、姉さんにお説教し始めたんね。
独華のお説教は、iоへの同情も感じれたけど、自分自身の心の叫びのようにも、所々聞こえたんね。
こんな姿は見てても辛くて、「独華、落ち着くんね」「ありがとうなんね」って言ってなだめるしかできなかったんね。
「そうだぜ。ちょっと落ち着け」
突然、独華の後から声が聞こえたんね。
「クソリカは黙ってろ」
独華はその声に対して怒ったようにそう返したんね。
「え?クソリカ」
怒ったように声を返した後、今度は、驚いたようにゆっくりと声のした方に向きながらそう呟いたんね。